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南マルク共和国の切手的印刷物11種

インドネシアのマルク諸島にかつて誕生しようとした南マルク共和国の切手的印刷物です。

別の商品でポーランド亡命政府発行の切手は、切手ではなく印刷物だと説明しました。今回も同様です。

インドネシアは戦後、日本の占領から解放されると、再びオランダの植民地状態に戻ることを拒否して独立戦争を戦い抜きます。
そしてようやく勝利し、独立を果たしたインドネシア共和国ですが、オランダは同時にインドネシア共和国以外に15の国を独立させ、16の国からなるインドネシア連邦共和国を誕生させます。

日「ひどーい。ずるすぎー」
蘭「お前が言うな。徐々に独立させる方が発展のためにいいと思ったんだ」

さて、インドネシア連邦共和国の構成国は以下のとおりです。

1 インドネシア共和国
2 東インドネシア国
3 パスンダン国
4 東ジャワ国
5 マドゥラ国
6 東スマトラ国
7 南スマトラ国
8 中部ジャワ自治国
9 バンカ自治国
10ビリトン自治国
11リアウ自治国
12大ダヤク自治国
13西カリマンタン特別地域
14バンジャル地域
15東南カリマンタン
16東カリマンタン

このインドネシア連邦共和国、1年で消滅します。インドネシア共和国以外の構成国は、オランダの傀儡国家(表向きは独立だけど実はオランダの支配下ということです)よりも、インドネシア共和国の領土の方が良いと考え、できて1年後の1950年にはインドネシア共和国に吸収されます。

日「おおおお。大東亜戦争の成果だあああ。ばんざーい」
蘭「嘘つけ。我々の穏和な政策が効を奏したのだ」

なお、オランダはこのインドネシア共和国への吸収を阻止しようとしました。しかし、インドネシアの真の独立の流れを止めることはできません。

そこで懲りもせず、マルク諸島に新しく独立国を作ろうとした証拠がこの切手です。南マルク共和国(マルクセラタン共和国)は、国家としての成立はせず、インドネシア軍に鎮圧されます。

そして、黒い歴史としてここで商品となっている切手、いや、印刷物(国家ではないので)が遺されたのでした。

蘭「何を言うか。あれは、一部のオランダ人の暴動事件だ」
日「インドネシア解放、ばんざーい」
蘭「ゆるせん。インク、オルゴール、マネキン、ゴルフ、ブランデー、ワッフル、オランダ語使用禁止じゃあ」


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