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ナントカとハサミは使いよう

#日本一小さな百貨店の物語

今日はまだ寒いけどいいお天気。

隣の隣の地区のおじいちゃんが自転車で百貨店に初めて買い物に来てくれた。

「ちょっと休憩させてえよ。」

そう言ってレジ前に座っておしゃべりしてると、今度は隣の地区のおばあちゃんがやって来て、

「まぁとおから見なんで元気しとったんかいな?」

と百貨店で久しぶりの再会。

「まぁあんた百貨店初めてかいな?ゆっくりいろいろ買い物してってえよ。」

よくしゃべるおばあちゃんはお店の宣伝をしてくれることも怠らない。

「ちょっとハサミ貸してえな。」

そう言って、レジのとこにあったハサミで買ったばかりの(正確にはまだ買う前の?)どら焼きの袋を切って、

「これ持っていき。」

と6個入りのどら焼きから1個おじいちゃんにあげました。

「ナントカとハサミは使いようやなあ。」

ナンノコッチャ(笑)

ひとしきりおしゃべりすると

おばあちゃん、

残りのどら焼き袋に入れて

カブに乗って颯爽と帰って行きました。

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京都北部の山あいの小さな集落にただ1軒の小さな百貨店から田舎の日常を書いています。子供達に豊かな未来を残すためにサポートよろしくお願いします!