薪ストーブで多様性について考えてみた
さて、どこから始めよう?
薪ストーブから?多様性の話から?
多様性、多様性って言われるけど「なぜ多様性が大事なのか?」というのは、私にとって永遠のテーマだ。
生物学的にも、社会学的にも、なんとなく多様性は必要だろうなって漠然とは思う。
それはリスクを分散できるから。
生物でも会社でも、危機を逃れ、生き残るためには単一の集団だと、直撃を食らったとき全滅してしまうかもしれない。多様な集団だと、中には生き延びるやつも出てくるかもしれないからだ。
投資を考えるとき、一つの金融商品だけに投資するのではなく、複数の(それも多様な)商品に分散投資することで、リスクは軽減できる。ただし、リスクを軽減できるのであって、利益を最大化したり、得するわけじゃないんだよ、みたいなことをMBAの授業で聞いたような気がする。
つまり、多様=善で、単一=悪みたいな単純な話でもないのかあってこと。
「ポートフォリオ組むと儲かるんですよ」とか、
「多様な会社はぐんぐん成長するんです」みたいな話は大嘘だ。
成長したければ、多様な組織よりも、単一な組織で一点集中した方が効率がいい。
日本の経済が効率よく成長を遂げてきたのも、わきまえた男性だけが支配してきてくれたおかげだと思う。
ただ悲しいかな、右肩上がりの成長は永遠には続かない。。。
それでも永遠に成長を続ける幻想を抱きたいし、私も大企業で事業計画を作ってた頃は、ずっとそんな計画を出し続けてきた、当たり前のように。。。
うーん、やっぱり多様性の話から始めたのは間違いだった?
でも、実際、私の中では常に「なぜ多様性って必要なんだろう」って問いを持っていて、その問いを抱きつつ薪ストーブを点けたときに浮かんだ話なので、このままいきます。
ということで、薪ストーブのお話。。。
皆さんは薪ストーブを点けたことあるでしょうか?
ストーブに薪をくべて、火を点ける。以上!
いやいやいや、そんな簡単に点けば苦労はないのですが、薪に火がちゃんと点くまでが結構大変なのです。
空気の通り道と、燃やす材料のベストな組み合わせ。
これなくしては、ただ煙にまかれるだけで、火はついてくれません。
手順として、まず、しっかりと空気の通り道を意識し、最初に一番燃えやすい新聞紙をゆるく丸めたものを真ん中に置き、次に燃えやすい竹や小枝を適量かぶせ、更にあまり太すぎない枝を置き、最後にあまり太すぎない薪を何本か置きます。
着火時には、この多様な材料の組み合わせが大事なのです。
いきなり薪だけ入れても火はつきません。
新聞紙だけでもパッと燃えてお終いです。
最初新聞紙に点けた火が、小枝に燃え移り、それが枝にきて、火が炎になって薪にちゃんと燃え移って初めて、「ついたー!」となるのです。
これって色んな材料が、お互いのよさを活かし合って結果を出す、まさに多様性の必要性を表してくれているんじゃないだろうか?って気づいたのです。
でも待てよ、、、確かに火をつけるときは、新聞紙やら小枝やらが必要だけど、いったん火がついちゃったら、薪だけでいいんだよね。。。
薪に火がついた後って、新聞紙やら小枝入れても、あっという間に灰になっちゃうだけでほんと役立たず。
そういうときって新聞紙には出番ないんですよね。。。
着火時にはあんなに大事だったのに。
でも、また火が消えかかったりしたときには、大切な役割があるのです。
結局、薪ストーブから学んだこと。
一見、多様性って大事だって学びそうになったけど、燃えてる間は薪だけのほうがいいときもある。でも消えかかったときは、やっぱり新聞紙にも大切な役割がある。
組織や社会も、風通しと人材の使い方は大事だな、と。