「婚活」も結局は傾向と対策、努力である~自分なりのノウハウを構築する_3
私のいうノウハウはあくまでも「自分なりの」というところが重要である。
なぜなら、婚活とは結局「自分と一緒になって幸せを目指せる人にモテる」ことが重要だからである。
就活でも大学受験でもそうだけれど、就職はどんなにたくさん内定もらっても勤める会社は1社だし、大学だって何校合格しても入学するのは一校であるように、どれだけ多くの人にモテても結局人生をともにするのは一人だけ。
だからいろんな人にほどほどにモテるのはあまり意味がなくて、たった一人の人でいいからその人に気に入ってもらえて大切にしてもらえばいいのである。
その「たった一人の人」を見つけるのに苦労してるんだよ!というのが多くの人の本音なのかもしれない。
が、大抵の場合は、パートナーを探している人は、最低限のところをクリアしてさえいれば、結構だれでもいいものなのである。
相手が自分のことを大切に思ってくれさえすれば。
そして、たいていの場合は、自分から相手に素直な気持ちを見せ、ポジティブな気持ちを向け、二人の時間を大切にして楽しむ気持ちがあればうまくいくものなのである。
ちょっと雑な論理に聞こえるだろうか。
でもこれは私が実際に経験してきたことでもある。
私は決して誰からもモテモテのタイプではなく、恋愛に対して積極的にいくタイプでもなく、大勢の中にいてパッと人目を惹くタイプでもない。
ただ私は、面白い人、素敵な人を見つけるのに長けていた。
それも、「誰もが面白いと感じる」というタイプではなく、この人のこんなちょっとしたところがどうにも気になる、というような本当にちょっとしたところ。
例えば、
バニラモナカジャンボが大好きでバニラモナカジャンボのこれまでのリニューアルの履歴を覚えていてバニラモナカジャンボは常にその最高のヴァージョンが世の中に提供されているとか、
虫が好きで職場の机の引き出しに同僚のスーツについていたヒメマルカツオブシムシの幼虫をこっそり飼育しているだとか、
ダイオウイカがなぜか好きでダイオウイカの生態についてやたら詳しいとか、
オーロラが好きだけど見に行けないのでオーロラの画像が掲載されているサイトをチェックしているとか。
私はそういうところに、その人のその人なりのこだわりや個性やそのものごとにそこまで興味を持つに至るまでの歴史を感じてしまう。
そして、どうしてそれに興味を持つようになったんですか?などと質問したりしているうちに、その人のその「好奇心のベクトル」そのものが魅力的に感じて、その人そのものが魅力的に思えてくるのだ。
そして、そういう風に人に惹かれていくと、見た目とか、連れて行ってくれるお店とか、肩書きとか、地位とか、そういうものを超えて、その人のもともとの本質的な「その人がその人たりえるための要素」が見えてくる。
そういうものが見えてくると、そのうちにその人自身が愛おしいような気持ちが芽生えてくる。
そして、私はここが一番重要なところだと思っているのだけど、「人間誰でも自分のことを愛おしんでくれる人のことは愛おしいと思う」ものなのだ。
こちらが憎からず思っている人は、次第にこちらのことも好意的に感じてくれるようになるものである。
人のもともとの持っている要素によって、ひと目みた瞬間から激しく恋に落ちるとか、最初はまあまあかなっていう程度だったけどだんだん好きの濃度が増していくとか、むしろちょっと敬遠してたけどギャップ萌えの反動でテンション上がるとか、パターンはいろいろだけど、これはどのパターンにも最終的には言えることのような気がする。
目の前に現れた人がどのような人であったとしても、そうやって一人一人に丁寧に接していき、その人その人の愛おしい部分を発見していくことによって、次第に自分も相手から愛おしいと思われるようになる。
そう考えると、相手に対するポジティブ感情を出し惜しみするのはソンというものだ。こちらが相手をポジティブに思えば思うほど、相手も次第に自分のことを大切に思ってくれるようになるのだから。
私が「誰か私のことを大切にしてくれる人に出会いたいな」と思ったとき、私はまず自分の周りの人、出会った人に対して一つ一つポジティブな側面を自分の中で温めるようにしていた。
そして機会あるごとにそれをさりげなく相手に伝えた。
○○さんてこういうところがキュートですね、とか
○○さんがこういうことに興味を持ってて深く調べたりしてるなんて意外です!とか
○○さんにはこういう世界があるんですね、素敵ですとか。
そういうところに着目されてイヤな人っていないと思うし、実際そういう言葉を発していくことによって相手との距離を一段縮められるように感じていた。
このスキルは異性だけでなく同性の友達にも、職場の同僚にも、お局様にも、定年まぢかのおじいちゃん社員にも、親戚のおじちゃんおばちゃんにも、取引先にも、職場のトイレのお掃除おばちゃんにも、誰に対しても有効だった。
ポジティブな要素、あるいは自分にとって興味あるとか不思議だとか理解を超えている要素を発見したときに、それを言語化して相手に伝えるスキルが磨かれていくと自分の周りの人たちとの間にポジティブな関係性が生まれる。
それは自分にとっても居心地のいいことである。
自分にとって居心地がいいことをつみかさねていくうちに、自分の周りに居心地のいい居場所が増えていく。
それば「自分と相性のいい人」を増やすことでもある。
モテって結局その延長上にあったもののような気がする。あくまでも私の場合は、のN=1の話ですけど。