文字だらけのTシャツ

こんにちは。ゆりりうすです。
今朝、投稿した「母の手」は9月に撮ったものです。
どうしても、皆さんに見てもらいたかったんです。
写真は､載せないゆりりうすですので、また文章に戻ります。
昔、小学２年生の時、母が私にTシャツをくれました。変わったTシャツで､豹かピューマの子供の絵が描いてあって、そのまわりに文字がビッシリ書いてあるんです。童話Tシャツですね。
当時は､とても珍しかった。
で､そのTシャツを着て、学校に行きました。色んな友達から「面白いね、そのシャツ。」と言われましたが、子供とはそういうものです。
しかし、大人、特に先生達が許してくれませんでした。許してくれない、というのは、別に怒られる訳ではなく、童話がTシャツの裏表にビッシリ書いてあるのを、全部読もうとするわけです。
その日は､色んな先生に呼び止められて、その度に体を表や裏にして､先生が読み終わるまで待つ。
移動中でも｡授業中でも｡友達と遊んでいても。
とにかく、先生達に呼び止められて、表裏です。
疲れました。
なので、せっかく母からもらったTシャツなのですが、あまり着ませんでした。
母は､もっと着てもらいたがっていましたが、それを着ると、一日中大人達に表裏です。
なんて書いてあったか、ほとんど覚えていませんが、一文だけ覚えています。
こう書いてありました。
「ないちゃだめよと、おつきさまがいった。」
今日､空を見ながら呟こうかな。
「ないちゃだめよと、おつきさまがいった。」
まるで、母が書く文章みたいだな、とさっき気が付きました。