長い夢

遠い昔の夜に 海に船を出した

水面に映る月を掬おうとしてね


闇は甘く 嘆きを吸い込んで

ヘリを打つ波音だけが残った


忘れた約束を思い出した

見上げた空の月 

夢から醒める


ふやけた手で俺は踊ろう

曲がった腕で俺は踊ろう

萎えた足で俺は踊ろう

船が彼の岸に着くまで

風に任せて 踊ろう 踊ろう


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