
(オリジナルストーリー)Ultimate ONE ~第三話~【ゾンビ化】
-----------------------------------------------
ご訪問いただき誠にありがとうございます。
まだまだ至らない点も多いですが、読んでいただいた方に楽しんでいただきたくて、全身全霊で作品作りに取り組んでおります。
少しでも皆様が "楽しい" と感じていただけるよう精進いたします。
毎回ストーリーを読みに来てくださる方々には感謝しありません。
とても励みになります。
これからも Ultimate をよろしくお願い申し上げます。
将来的にアニメ化を目指しております。
お気軽にフォロー、コメントお願いいたします。
by miki tonoto
-----------------------------------------------
Ultimate ONE ~第三話~【ゾンビ化】
~ライブハウス アーク~
ライブハウスの様子を見るために地下の階段を下りるレヴナント
レヴナント ≪入り口は開いていたが人の気配は無いな…先ほどの食べ物は通りすがりの人が食べたものか…≫
≪それにしても、私はこの空気は好きになれない≫
≪人が幸せになってくれるのは嬉しいのだが、ここは単なる発散場所か≫
≪騒いだところで、根本的な幸せを得ることなどできやしないのに…≫
レヴナント 「空気も淀んでいるな。換気も不十分だ」
レヴナントはあることに気が付く
レヴナント「この臭い…バーのオークが発していた臭いと同じだ」
先へ進むレヴナント…
レヴナント「会場のカギは閉まっているか…何故奴はここに来た?」
周りを見渡すともう一つ扉がある…スタッフ用のルームであろう
ガチャ…
鍵が壊されている…恐る恐るその部屋に入るレヴナント
レヴナント「うっ、血の臭いだ」
部屋を見ると誰かが倒れている
レヴナント「胸部の動きはい…脈も無いか…クソッ!早く署へ連絡した方が良さそうだな」
その場を立ち去ろうとするレヴナント、だが後ろから気配を感じた…
死体と判断された人間が起き上がる。
死体 「み…水…」
レヴナント ≪確かに心臓は止まっていたはず…私の判断ミスか≫
レヴナント 「水ですか?すみません。今は持ち合わせていないので、急いで取りに行ってきます!それまで安静にしていて下さい!」
死体 「ちがう…おまえの水…血が欲しい」
レヴナント ≪この人の雰囲気…さっきのオークと同じだ≫
≪普通の犯罪者とは何かが違う≫
襲い掛かる死体
ドン
手に持っていた44オートマグで腕を撃つレヴナント
彼の銃は威力が大きく普通の人間では腕が飛ぶ
その動く死体の腕も吹き飛ばされた。
レヴナント 「こんな真似はしたくない…大人しくしてくれ!」
その死体が人の事など聞かないことは知っていながらも、助けたい気持ちが強いレヴナントであった。
死体 「だ~か~ら~? 何~?」
レヴナント 「腕を吹き飛ばしたのに、表情一つゆがめない…痛みを感じていないのか?」
レヴナント ≪…銃の弾はあと三発…≫
ドン!
太ももを撃つレヴナント
死人 「ざ~んね~ん!足は吹き飛ばなかったね~?ひょっとして射撃音痴?」
更に詰め寄る死人
レヴナント「クソ、膝半分を吹き飛ばしたが何故動ける!」
死人 「ごちゃごちゃとうるせぇ~な~、さっさと喰われろやぁ~!」
そんな中、急にレヴナントの意識が遠のく…
レヴナント ≪意識が…支配されそうだ…漠然とした苦しみと憎しみが込み上げてくる≫
意識を支配されそうになり動揺したレヴナントはその場を立ち去ろうとする
死人 「ま~て~よ! おまえは絶対に喰ってやる!」
ふらふらしながら、逃げるレヴナント
~最下層の研究所近くから~
リサ 「さ~!モブさん!ハンバーガー屋さんはもうすぐですよ!」
モブ 「これまた、ビルの日陰で日も差さないところだってのにずいぶん明るいね~?照明は無いみたいだが天気の良い野原にいるようだ」
リサ 「これはDQNの技術で空気伝道を使った照明です!太陽と同じ光で体に必要なものですよ~」
ドーーーン!
近くで銃声が聞こえる
ピコピコピコ…リサの私物の何かが鳴り出す
リサ 「待って!何か起きたみたい!」
銃声が聞こえた方に行くリサ
モブ 「って、おい!行くのかよ!今のは銃声だろ?どんな度胸してやがる、か弱い女じゃないのか」
リサがたどり着くと倒れ掛かったガーディアンとあちこち撃たれて心臓に穴が空いている男がいる。
リサ「大丈夫ですか!?」
レヴナント 「危ない!く…来るな!」
リサ ≪この機械の反応…あの人、オーラの能力を持っている?≫
レヴナント 「コイツは…普通じゃない!銃で撃ちぬいても効かない!襲われるぞ!逃げるんだ!」
リサ ≪あのゾンビ…あちこち撃たれてはいるけど全て急所を外されている…≫
リサはため息をついたあと、冷静に口を開く
リサ 「その人は…ゾンビよ!あなたの銃なら頭を狙えば倒せるわ!」
レヴナント 「ゾンビ…城壁の外にいるとは聞いていたが、なぜ街の中に?」
リサ 「彼はもう死んでいるの!人のいう事なんて聞かないから撃って!」
レヴナント 「そういうことか…クソッ!」
ドーーン
死人の頭を撃ちぬくレヴナントそして頭は粉々に飛び倒れる。
レヴナント 「クソッ、また助けることが出来なかった…」
駆け寄るリサ
リサ 「大丈夫?ゾンビなら死んだわ、安心して」
レヴナント 「ありがとう…すまないが、もう一つ頼まれてくれないか?」
リサ 「何ですか?」
レヴナント 「俺は……ゾンビに噛まれた…早く殺してくれ」
リサ 「何を言っているんですか!?私が人を殺せるわけがないじゃない!」
レヴナント 「ふっ!そうだよな…最後に会ったのが、あなたのような人でよかった」
銃口を自分の頭に向けるレヴナント…そして…引き金を引く…
カチッ…カチカチ
弾が出ない
レヴナント 「クソッ!弾切れか…今日はついていない。俺を殺せないならさっさと逃げるんだ!」
リサ 「さっきまでゾンビを殺す事に最後までためらっていたアナタなのに、自分が死ぬことにはためらわないの?」
レヴナント 「いいから逃げろ。そこの男!この方を安全なところに避難させるんだ」
モブ 「おいお~い。やめてくれよ。こういうのは苦手なんだよな~。自分の命を引き換えにしても、人を守りたいって正義感?」
意識を失うレヴナント
モブ 「で…リサ、コイツを助けるのに俺は何をすればいい?」
リサ 「私はこういう人に死んでは欲しくないの。殺しはしない、絶対に助けるわ!研究室まで運んでください!」
モブ 「りょ~かい!腹を決めた女は誰のいう事も聞かねぇ~ってな!?」
リサ 「ありがとう、モブさん」