翡17-フリーダ・カーロ
■メキシコ、メキシコシティ。「死者の日」の祭りの当日。通りには楽隊が出て、露店が並んでいる。死者の日の特徴的なキャラクターのカラベラ(骸骨)が、あちこちに並んでいる。マスクをつけた一団が、通り過ぎるゼロに手を振る。
(メキシコシティの死者の日の様子は、ネット資料の1.に用意しました)
ゼロ(死者の日、キリスト教カトリックの祭りで、死者のために祈りを捧げる。メキシコでは、キリスト教以前の文化と混合した独自の様式がみられる)
露店でカラベラの砂糖菓子を売っている老婆の前に、住所を書いた紙を差し出して見せるゼロ。老婆は黙って、指で斜め向かいの構えの良い家を指し示す。ゼロがその家に振り向く。
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