【開発者が押さえておくべきデザインの基礎】part2:UIデザイン実現方法
みなさんこんにちは、@ultaroです!
part1「デザインの歴史」では、近年流行しているデザイン手法はマテリアルデザインとフラットデザインであるという内容をお伝えしました。どちらのデザインスタイルを選択するにしても、システム全体で一貫性のあるデザインにすることが重要になります。
もし、一からデザインする場合、Webアプリケーション全体で一貫性のあるデザインを維持することは難しく、また、開発効率も悪くなります。
そこで登場するのがCSSフレームワークやUIコンポーネントライブラリです!!
CSSフレームワークやUIコンポーネントライブラリを利用すると、一貫性のあるデザインを実現できます。すでに用意されているデザインシステムを適用すれば良いので、開発効率も向上します。
ここからは、CSSフレームワークとUIコンポーネントライブラリにどんな違いがあるのか見ていきましょう!
CSSフレームワーク
特徴
CSSフレームワークはスタイル全般を統一するために使われます。CSSフレームワークはスタイルやレイアウトのベースを提供してくれるため、Webサイト全体を一貫したデザインにすることができます。
特に、多くのCSSフレームワークはレスポンシブグリッドシステムを備えており、複雑なHTML構造をとることなく、クラスの設定のみで異なる画面サイズに対応するレイアウトを簡単に構築することができます。
「初学者でも扱えるように」というコンセプトのもと開発されているので、素早く開発したい場合に向いています。また、Reactなどの特定のフレームワークに依存しないので、気軽に使用することができます。
▽CSSフレームワークの例
ユースケース
✅素早くプロトタイプを作成したい場合
Webアプリを作成する場合、開発初期段階で画面のプロトタイプがあるとイメージが膨らみ、開発を進めやすくなります。このような場合にBootstrapやTailwind CSSのようなCSSフレームワークを使うと、すぐにレスポンシブで一貫性のあるデザインを実現できます。
CSSフレームワークはクラス名やスタイルの適用方法を覚えるだけでデザインすることができ、だれでも簡単に使えます。例えば、CSSフレームワークの一つであるBootstrapでは以下のようにbtnやbtn-primaryなどclassにスタイルを指定するだけデザインが適用できます。簡単ですね!
<button class="btn btn-primary py-2 px-4">
Custom Button
</button>
✅企業HPやブログ等の静的サイトの場合
企業HPやブログには多数のコンテンツが存在します。このようなWebサイトでは、グリッドシステムやレスポンシブデザインが必要となり、加えて一貫性のあるデザインを保つ必要もあります。このような場合にCSSフレームワークは有用です。
UIコンポーネントライブラリ
特徴
CSSフレームワークがデザインスタイルのみを提供するのに対して、UIコンポーネントライブラリはボタンやダイアログ・アイコンなどのUI要素自体をデザインスタイルと共に提供します。それらはReactやVueなどのフロントエンドフレームワークを前提とした再利用可能なUIコンポーネントとして用意されています。フロントエンドフレームワークと組み合わせて使用することで、きれいなデザインを簡単に実現できます。
デザインスタイルのみを提供するCSSフレームワークと比較して、状態管理やデータバインディングと組み合わせて使うことで動的なWebページの実装が可能です。
▽UIコンポーネントライブラリの例
ユースケース
✅ReactやVueなどのフレームワークを使う場合
フロントエンドフレームワーク用に作成されたUIコンポーネントライブラリを使うことで、開発効率を向上させることができ、コンポーネントベース開発により再利用も推進できます。
✅動的なWebアプリの場合
ECサイトやダッシュボードなど動的な表示が必要なWebアプリではフロントエンドフレームワークの利用に加えて、デザインの一貫性を保てるUIコンポーネントライブラリが役立ちます。再利用可能なコンポーネントを作成することで開発効率も向上させることができます。
まとめ
デザイン周りはこだわり出すと意外にも時間がかかりますよね?
CSSフレームワークやUIコンポーネントライブラリは、システム開発において、開発作業を効率化し、一貫したデザインとユーザー体験を提供してくれます。
CSSフレームワークは、フロントエンドフレームワークを使わない場合でも使えます。そのため、迅速にプロトタイプを作りたい場合や静的サイトを作る場合に向いています。一方、フロントエンドフレームワークを使う場合はUIコンポーネントライブラリの方が良いでしょう。動的なUIが簡単に実現できます。
どちらも一貫性のあるデザインを実現でき、開発を効率よく進めることができます。プロジェクトに応じて適切な選択をしていきましょう!