マジにただの日記 9月25日
起床。そもそも寝ていたのかどうかも自信がない。白目を剥いたまま数時間横たわっていただけの可能性さえある。
昨日は大大大好きなYouTuberの活動終了で大ショックを受けた。そして仕事のミスを見なかったことにしてPCをそっ閉じした。寝てる間、頭の中に、ミスった文字を見つけたときのPC画面が焼き付いていた。ミスった文字だけがその画面から浮き出て、ミスった文字の尖った部分が自分の眼を突いてこようとする。そんな夢だか現実だかを見ながら、白目を剥いて横たわっていた。肌寒い朝が来た。
昨日の自分のミスを今日の自分が引き継がないといけない。一文字ミスっただけで、結局その修正や調整に一日を費やした。効率?能率?生産性?全部ゼロ。こんな意味のない仕事でお給料をいただけてることが不思議だ。むしろありがとう。仕事の合間、犬の耳の中の空気を吸うことだけでなんとか今日を耐えた。うちの犬の耳の中は、バーのようなスナックのような、深くて渋い薫りがする。カウンターの後ろに並んだ、年季の入ったバーボンや焼酎、ジンやブランデーの香りがほんの少しずつ漏れ出して、混ざり合い、そこにちょっとだけ酸味が混ざった薫り。太ももの薫りもなかなか良い。獣と柔軟剤が混ざった匂いがする。野生と文明の出会い。「薫り」と表記したくなる芳醇な犬の匂い。犬を深く吸ったときだけ、正気を取り戻せる気がする。ほんまにありがとう、犬。
忙しすぎて、習い事のフランス語はスキップしてしまった。ほんまメルシー、先生。
今はクナイプの香りにつつまれながら、この日記を書いている。オレンジだかネロリだか、ボタニカルでフルーティな香り。クナイプは「香り」と表記したい。爽やかで軽快な香り。
私は香りに少しばかりの執着心がある。季節や気温の移り変わりによって、身の回りを取り巻く香りも変えていかなければ、と思う。
6月に買ったパルルモアというブランドの、『コメット パラディ』という香水をまだあまり使えていない。ウッディで甘くて重く、夏向けではなかったからだ。これからの季節は心置きなく使える。香りのために始まる季節があってもいいじゃない。
ありがとうやらメルシーやら、些細な感謝を持てただけでも、今日はまだマシだったと思おう。