情シス発の取り組みに業務部門を巻き込みたい! 【悩める現場の相談所 #7】
みなさん、こんにちは!悩める現場の相談所では、当社ウルシステムズのコンサルタントから実際に上がったお悩みと百戦錬磨のコンサルタントによる回答をご紹介していきます。
「自分も同じことで悩んでた!」「あーそれ分かる分かる」・・・読めば共感できること間違いなし!
❓:Question
情シス発の取り組みに業務部門をどのように巻き込むか
私は、現在情シス部門の支援をしているコンサルタントです。とある技術を活用した情シス部門発の新しい取り組みを推進しているのですが、業務部門を巻き込んでいくのに苦労しています。
こういう風に進めたよ、こういうところを気を付けたよ、などヒントをもらえないでしょうか?
「DXは全社的に進めよう」と言う世の中の流れではありますが、実態としては、まだまだ情シス(など主体となってDXを進める部門)と業務部門の間に隔たりがあるケースも少なくないです。そこをいかに繋ぎ、推進するかがITコンサルタントの腕の見せ所と行っても過言ではありませんね!
ここからは、ウルシステムズコンサルタントたちの回答をいくつかご紹介していきます。色々な考え方がありますので、共感できる回答やヒントになりそうな回答をぜひ見つけてみてください。
💡:Answer1(byシニアコンサルタントAさん)
全部一度にやったわけではないですが、自分の経験をベースに大事だと思うこと回答します。
経営層とのパスを作る
DX戦略の期待値確認など、何らかの理由を付けて経営層との面談やインタビューを設定しましょう
業務部門系の役員と直接会話できれば望ましいですが、なかなか難しい場合が多いので、IT部門系の役員を通して業務部門系の役員に繋いでもらうのが現実的かと思います
面談やインタビューの中で取り組みと業務部門の協力が不可欠なことを説明しましょう
公式な取り組みであると認知された方が業務部門も協力しやすいので、役員から前向きなコメントを引き出せるようにしましょう
職場見学に行く
工場や営業所、店舗などに伺って、実際に担当されている方の業務を見学させてもらいましょう
現場の方と知り合いになり、業務の課題や事情を肌で感じたコンサルタントが協力をお願いした方が、前向きに考えてくれたりします
職場見学に伺う際には、業務知識がある専門家やプライベートにおいてでも良いのでその分野を知っている人を連れて行くのが良いですね
自分の経験ですが、以前ホームセンター的な所にDIY命のメンバーを連れて行ったら、話も盛り上がり、仲良くなれたことがありました
💡:Answer2(byシニアコンサルタントBさん)
Aさんの回答に補足してですが、「協力をお願いする側のスタンス」と「業務部門が気にされていることの解消」の2つを追加回答しますね。
協力をお願いする側のスタンス
お願いする側としては、以下の2点が重要だと考えています。
現場の方をプロフェッショナルだと認め、尊重していること
現場側はAsIs業務フローで問題ない(=現状業務が回っているので無理に変えなくても良い)と思っていることを理解し、そのAsIs業務フローを尊重すること
至極当たり前のことですが、リスペクトの姿勢が無いとどんなに良い取り組みでも上手く行かないです。
業務部門が気にされていることの解消
使う技術にもよりますが、以下の点を気にされることが多かったのでご理解いただける材料を用意しておくのが良いと思います。
今の業務がどれだけ楽になるのか
(検討事項だけ増えて成果が出ないといったことにならないか)なぜその技術を活用するのか
その技術の得意/不得意は何か
技術の精度や品質はどうか
💡:Answer3(byシニアコンサルタントCさん)
自分が上手く行った過去の経験では、下記の4点をおさえて取り組みを進めていました。
ロードマップを共有する
業務部門に協力いただいた活動が、その後どのような展望を描いているのか、全体感を共有します
業務部門のメリットを説明する
Bさんの回答にもありましたが、「今の業務がどれだけ楽になるのか」きちんと説明します
業務部門に協力してほしい工数を算出し、その確保に向けて全社的に動く
まずはどれくらい業務部門の協力を仰ぎたいのか、具体的に算出します(例えば、週2回×2時間の打ち合わせに参加してほしい、など)
そして、その負担をできるだけ軽減するために、何かできないか全社視点で対応します(Aさんの回答にあった「経営層とのパイプ」はこういった時に役立つことが多いですね)
ロードマップを分解した具体的な進め方を説明し、目的や役割分担、完了条件を明確にする
ロードマップ全体の説明に加え、業務部門に実際に関わってもらう活動についても、目的や役割分担、完了条件を明確にしましょう
おわりに
本日は、「情シス発の取り組みへの業務部門の巻き込み方」というお悩みに対して、ウルシステムズコンサルタントの回答をいくつかご紹介しました。
お客様の組織風土や情シスと業務部門との関係性によって色々と進め方はありそうですが、業務部門へのリスペクトは常に重要ですね!
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