おままごと(2024年12月30日(月)の300字小説)
年の瀬である。特に何のこともないいつもの日と変わらないのに、明後日は来年という事実が今日を未来に向かわせる。
私が実家のテレビで連ドラの総集編を見ている。隣で姪4歳がおままごとをしている。
「深雪ちゃんにんじんあげる~」と、半分に切られた玩具のにんじんを渡される。私は食べるフリをしながら目線はテレビ。
「も~。もっとちゃんとやって~」と言われてしまった。子どもの世話は片手間ではダメらしい。
姉は0歳11か月の甥をあやしている。どうやら眠たいらしい。眠たいと噛み噛みしたくなるらしい。
おしまい