紅葉(2024年10月19日(土)の300字小説)
私は今年、65になる。春に仕事を引退して、夫と二人暮らしだ。
息子と娘は東京で家族と暮らしている。お盆や年末年始などに顔を見せてくれる。孫は可愛い。
この頃の秋の空は、高くて気持ちの良い空気をしている。
私はよく散歩に出かける。夫も仕事を引退して、ジムに通ったり語学を勉強している。私は私で、ネットフリックスを観たりするのが趣味だ。散歩も趣味のひとつ。
北海道の秋は結構深まっていて、紅葉が赤や黄色に染まっている。
年を取っていいなあと思うのは、こうした季節の移ろいにいちいち感じ入ることができることだと思う。若い頃は、それほど興味がなかった。
毎日の草木の変化が面白い。
明日も晴れると良いな、と思った。
おしまい
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