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「Go to eat」とグルメサイトの「送客手数料」

今回はこちらの記事について考察したことを書いていきます。

内容は、「Go to eat」キャンペーンについてです。

・「Go to eat」キャンペーンとは?

経済産業省が主催するキャンペーンで、ポイント還元やプレミアム付き食事券の発行を支援する撮りき身になっています。
目的は、消費者の飲食店利用を促し、飲食店・農業従事者の売り上げ増加につなげることです。

現在は、食事券の新規発行を1次停止し、年末のポイント利用を控えるよう促されています。東京をはじめ、新型コロナウイルス感染者の人数が増えてきたことが主たる原因でしょう。

・記事の概要と色んな見方からの考察

記事の概要は、「キャンペーンの目的が達成されていないのではないか。それは飲食店に投資されたお金が飲食店でなく、グルメサイトに流れているからである。送金手数料が売上から引かれてしまう。」というものだと受け取っています。

記事を読んで、なるほどなと思いました。確かに、一律ポイント目当てで予約してくるお客さんより、利用額に対してその場でポイント還元の方が利用額は上がると思います。その方が飲食店にとって売上になりそうです。
私は、このような状況でも頑張られている飲食店さんに、これからも続いていってほしいと思うので、是非売上が増える施策を投じてほしいです。

ただ、ここでは色んな見方から考察をすることで、より考えを深めていきたいと思います。

・グルメサイトが大きく利益を出すことは不可欠だと判断された?

前提として、全国飲食店数がおよそ67万店でキャンペーンに参加しているのはおよそ4割なので、約27万店・人数にして180万人です。
一方で、記事にあるグルメサイト4社の合計社員人数は1万人にも満たないので、送金手数料が相当少なくないと試作にお金の偏りが生まれると推測します。

ただ、新規顧客の獲得にグルメサイトが1役買っていることに間違いはないでしょう。データにもある通り、キャンペーン開始後から飲食店に訪れるお客さんの数は増えており、新規顧客を獲得できた店舗も少なからずあるはずです。
1度お店を訪れると、それ以降お店に行く消費者の心理的ハードルは下がるので、グルメサイトは今回だけでなく今後の売上にもプラスにかかわっているといえます。
なので、送客手数料額やサイトからの予約の手間が負担になるとはいえ、お店に顧客を呼び込むためにグルメサイトの協力は不可欠だと判断されたのではないでしょうか。

つまり、経済産業省は手数料のことを承知の上で試作を行ったとも考えるということです。「すぐ売上に繋がるかどうかはわからないが、今後の売り上げ上昇に貢献してくれるだろう」という狙いだったのではないのかなと。

この想像が正しいのかは、今後のデータを見てみなければ分かりません。

・「送客手数料」にどのくらいの人が不満足なのか

送客手数料が飲食店の売上を圧迫していることは過去にも耳にしたことがあります。
しかし、キャンペーンにかかわらずいつも同じ話を聞くので、どうして問題が解決されないのかを少し考えてみました。

行きついたのは、「どのくらいの人が不満足なのか示されていないから」かもしれないということ。
グルメサイト側は売上の1部を「送客手数料」としてもらっていますが、高額はあまり提示しないはずです。理由は、①競争相手がいることと、②お店には売上を出し続けてもらわなければ行けないことです。
①:独占市場なら別ですが、競争相手がいる状況であまり高額には設定できないでしょう。仮に、自社より他社の方が低い設定なら、他社だけを利用する飲食店が大きく増えるかもしれないからです。
②:飲食店の売上が上がらず、店舗がつぶれてしまっては売上がたたなくなります。

一方で、現実として「料金が高い」という飲食店の声もあります。
ここで考えられるのは、
1.ほとんどの飲食店は手数料額に満足、もしくは仕方ないと思っている。記事に取り上げられるのは少数。
2.ほとんどの飲食店が手数料額に不満足だが、お客さんにきてもらうためには利用せざるをえないと思っている。
のどちらか。
どちらなのかはもちろんデータがないと判断できないです。ただ、データが1なのか2ではグルメサイトの対応は大きく異なるでしょう。
例を挙げると「1なら少数のことは割り切ってそのまま運営し、2なら少しでも値段を下げることで利用店舗数を増やそうとする」ことは考えられます。

結論、不満足だという意見ではなく、データにしないと効力が薄いと思うってことですね。


・新規客って少ない・・・?

記事でインタビューされている方が、「直接来ていた既存客がサイト経由で予約するようになって、売上が減った」と答えられています。

私はこういった方が、飲食店のどのくらいの割合なのか気になります。
仮に、既存客が直接訪れているお店が日本の3割の店舗で、キャンペーンで新規顧客を獲得しづらい状況にあった場合、3割のお店は以前より赤字を出すことになります。

同じことの繰り返しになりますが、年末までで集まったデータを是非政府には活かしてほしいです。
現実的でないのは承知で、もしデータが1部公開されたら自分で分析してみたいですね。

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