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とびきりの笑顔に出会えるリアルな映画「ミッション・ジョイ 〜困難な時に幸せを見出す方法〜」

どうも、ウクモリ ヒロオです。

昨日は、東京国際フォーラムで開催されていた「大丸有SDGs映画祭」に参加してきました。SDGsを、さまざまな視点から捉えるためのヒントになるような作品が上映されるこの映画祭。実際にボブが来日して人気を博した「ボブという名の猫」や、ニューヨークを舞台にしたミュージカル映画「イン・ザ・ハイツ」など、9作品が上映された今回。

映画祭の最終日。満を持して上映されたのが、チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世と、南アフリカのアパルトヘイト撤廃に尽力したデズモンド・ツツ大主教の対談が軸となった「ミッション・ジョイ 〜困難な時に幸せを見出す方法〜」という、日本では来年1月に公開予定の作品でした。

出演者やタイトルを聞くだけだと、とてもシリアスな映画だと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実際には世界的に有名な2人が、時に爆笑しながらユーモアたっぷりに語るシーンが印象的で、観終わった時に心に引っかかっていた何かがスッと取れる・・・そんな感覚を味わえます。最近なにも良いことがないよな・・・という方にはお勧めの作品です。ただし、公開は来年ですが・・・(苦笑)

少しでも早く、彼らがどんな会話をしているかを知りたいという方は、この対談の模様を収められた「よろこびの書 変わりゆく世界のなかで幸せに生きるということ」という単行本が入手可能です。私は昨日、映画を観終わった直後に通販サイトでオーダーしました。

JOY(喜び)という言葉を軸に対談は続くのですが、その途中でお互いのこれまでの境遇がアニメーションなども交えて紹介されています。爆笑しているふたりが、いかに壮絶な過去を歩んできたかという部分にも触れられており、だからこそ二人の言葉は、観る側にとって「生きた言葉」「自分ごとになる言葉」へと変わっていきます。

南アフリカがアパルトヘイトを廃止した時、黒人差別に積極的だった人をも許し、ネガティブな過去を忘れ、ポジティブな未来を創ろうと努力した歴史も知り、とても驚きました。また、アパルトヘイト廃止後の南アフリカは、大統領に就任したネルソン・マンデラに脚光が当たりがちですが、ツツ大主教の非暴力を貫く姿勢が支えとなったからこそ、変化することが出来たと知り、彼の偉大さを感じずにはいられませんでした。

とにかく屈託なく笑い合うふたり。宗教の境界線など超越した、信頼関係と尊敬の念。チベット仏教最高指導者にタブーを犯しつつ、洗礼を施してしまうツツ大司教。「君も頭が僧侶になったから(髪の毛が無くなったの意味)」と、ツツ大司教に対しブラックジョークを言えるダライ・ラマ。この二人の関係性、観ていて本当に素敵だなと思いました。

ツツ大主教がガンに犯されていて、恐らくこれが最後の面会になると分かっていたからこそ、ふたりはカメラを前にしつつも、素の自分をさらけ出し続けました。最後の別れの時まで、ふたりが手を握り続けているのが、とても印象的でした。

幸せになるためには

さまざまなキーワードが共感を呼ぶ映画でしたが、観終わった後に真っ先に思い出すのは、ふたりの屈託ない笑顔と笑い声でした。それがいかに尊いものであり、幸せになるために一番大切なものであることを示していました。

イベント終了後の撮影タイム時

上映終了後には、配給元であるユナイテッドピープルの関根健次さん、朝日新聞記者の牛尾梓さん、そして、難民支援などを続けているミュージシャンのSUGIZOさんによるトークセッションがありました。ウクライナやパレスチナなどといった戦時下に暮らす人に焦点を当てながらセッションは進みましたが、皆さんが異口同音に苦境に立たされた人ほど優しいと仰られていたのが印象的です。

私自身、映画もトークも考え方で共通ポイントが多すぎて、とても充実感を感じました。たとえ辛い状況に置かれていたとしても、そこにポジティブな要素を見つけること。幸せになるためには・・・というか、笑顔になるためには、自分の内なる心をしっかりと理解しておく必要があると再認識することが出来ました。

ひさびさに、とても良い映画に出会えました。おそらく、私が観た映画の中ではトップレベルの秀作だと断言できます。公開されたら、改めて映画館で素敵な時間を過ごしたいと思います。

こんなことを感じつつ、今日のnoteを終えたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。感謝!


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