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林家たい平さんの「28回目の芝浜」に参加して
どうも、ウクモリ ヒロオです。
昨日は、林家たい平さんの独演会「28年目の芝浜」に行ってきました。若手経営者向けのセミナーで学んでいた知人が声をかけてくれ、チケットを手配してくれました。久しぶりに当時の仲間とも再会し、嬉しかったです。本当は息子と行く予定だったのですが、残念ながら仕事が入ってしまい・・・来年に持ち越しです。
「芝浜」は、多くの落語家の方が演じていますが、寄席で聴く場合は時間的な制約もあり、いつもどこかしらが省略されています。それに対し、今回は独演会だということもあり、かなりディテールにこだわっていた点がとても素晴らしく感じました。良席だったことから、たい平さんの表情のひとつ一つが強い衝撃となって心の中まで響き、くだりは分かっていても思わず鳥肌が立つ感覚は、最後のあのセリフまで続きました。
心に訴えかけてくるもの・・・今まで見た芝浜の中では、一番心を打たれました。最後のセリフが分かっていようとも、たい平さんの涙無くしては聞けないほどの気迫・・・なので、私にとっては最高峰というべきものでした。
芝浜は長年愛され続ける人情噺ですが、だらしない亭主があるキッカケを通じて改心していく・・・飲んだくれかどうかは別として、経営者にとってはとても共感するポイントが多いストーリーです。別の言い方をすれば、現実に直視して、それまでの自分を戒めたことがある経営者にとっては、自分と重なる部分を見出しやすい・・・とも言えます。
私は過去、自分に甘くてだらしない時期が長かったこともあり、主人公の魚屋の勝は他人事に思えないキャラクターです。彼のように、流石に仕事に行かなかったことはありませんでしたが・・・(苦笑)芝浜では、女房が機転を利かして、大金を拾って道を踏み外そうとしていた勝を救う訳ですが、私は窮地に立っていた時に、家族や周りの人たちに助けられました。だからそ、どん底の状態から這い上がってくることが出来たため、感謝しかありません。
元々、芝浜は寄席で3つのお題を渡された噺家が、即興で作ったストーリーだそうです。その当時は今のような人情噺ではなかったようですが、時代を重ねるうちに人情噺へと書き換えられ、今でも愛される作品として生き続けています。
私は、年に数回は寄席に行く機会恵まれています。今年は、今回のたい平さんや、蝶花楼桃花さんの独演会を含めると、結構な回数、落語に触れる機会に恵まれました。今年聞いた中では、芝浜だけでなく、桃花さんの徂徠豆腐(江戸中期の儒学者荻生徂徠の逸話を描いた演目)も、心に染みる人情噺で良かったです。
昨日は、芝浜のあまりの迫力と感動に溢れる涙を制止出来なくなりましたが、やはり人情噺は良いなと改めて思いました。来年も寄席などで良い一席に恵まれる機会に恵まれると良いなぁと思っています。
こんなことを語りつつ、今日のnoteを終えたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。感謝!