実戦次の一手 UKT(四段)は間違える(2024/10/13 出題)
将棋ウォーズの棋神クイズをぺたぺたするだけ。
要するに実戦次の一手、そして同時に四段()のポカがさらされる…
寒くなったと思ったらそうでもなかった
第一問
問題
今局面を見返しての形勢判断
対抗系の中盤。玉の堅さでは勝っているが駒損なうえ、相手はと金を作っているのでゆっくりはできない。実践的にはかなり苦しそう。
+ いいところ
・玉が堅い
ー 困っていること
・駒損している(角銀交換の損)
・攻めが細い
・と金を作られていて、ゆっくりすると駒をぼろぼろ取られる
片方は最善手で、片方は実戦の着手(疑問手)
ここではどのように指すのがよいでしょうか
失敗・最善手
実戦は▲4一銀で失敗(-777)
実戦の思考・悪い理由
実戦は全く手が見えず、とりあえず割うちをした。部分的には好手だがこの局面においては悪手。以下△4三歩と飛車取りで受けられると▲5二銀成しかなく、飛車が使いづらくなった代償が銀金交換では割に合っていなかった。
相手の反撃で駒がもらえればよいが、と金でじわじわ攻められるのでその望みも薄い。評価値以上に形勢は悪そう。
最善手は▲7二銀(+441)
正しい着手・方針
攻めをつなげる3手一組の好手があった。▲7二銀△8二飛▲5四飛がその手で、次に▲6三銀成と▲8三歩△7二飛▲8四飛の二つの狙いがある。
実戦の着手に比べ、飛車が使えているという点が大きく、ギリギリ攻めがつながりそう。
反省・学び
大駒を最大限活用できる手を探すようにする
第二問
問題
今局面を見返しての形勢判断
対抗系の終盤。自玉が堅そうに見えるが、相手も急所に駒を配置しておりゆっくりはできない。直感で形勢はやや劣勢と思う。
+ いいところ
・玉が堅い
ー 困っていること
・攻めるには駒の数が心もとない
・駒損している(桂損)
・相手の攻め駒の配置がよい
片方は最善手で、片方は実戦の着手(疑問手)
ここではどのように指すのがよいでしょうか
失敗・最善手
実戦は▲7八香で失敗(-563)
実戦の思考・悪い理由
実戦は▲7八香。田楽刺しで駒損回復を狙いつつ、7六の角に働きかけて自玉を相対的に安全にするのが狙いだった。
しかし、△5八角成から相手の攻めが続いてしまう。攻め駒1枚と守り駒1枚の交換なので自玉の安全度はほぼ変わっておらず、さらに手番を渡してしまっているので、安全にするつもりがむしろ苦しくなっていた。
最善手は▲2六香(+639)
正しい着手・方針
最善は▲2六香。攻め合いが正解だった。次に▲2三香成△同玉▲3一龍の狙いがあるので何かしら受けてくると思うが、そのあと▲9一龍で攻め駒を補充する。
相手からの反撃もあるが、自玉がすぐに詰むわけではないので適切なタイミングで反撃すればこちらに分のある戦いだったもよう。
反省・学び
終盤は駒の強さより枚数。B面攻撃をしても守りの駒と1:1交換では安全度は変わっていない。
第三問
問題
今局面を見返しての形勢判断
対抗系の終盤。駒の損得はなく、端の位を取れて玉が広い分こちらが指しやすいか。ただ、盤上の攻め駒の数は相手が多いのが気になる。
+ いいところ
・玉が広い
・5筋の歩が切れている(底歩やたらしの含みがある)
ー 困っていること
・相手の攻め駒が盤上に多い
・いろいろ駒取りになっていて局面がわかりづらい
片方は最善手で、片方は実戦の着手(疑問手)
ここではどのように指すのがよいでしょうか
失敗・最善手
実戦は▲6六飛で失敗(-154)
実戦の思考・悪い理由
相手の駒が多いので攻め合いは苦しいと思い攻め駒を狙った。いろいろあたっているのでなにかは取れると思ったが、次の△5六銀をうっかりしていてすべて受かっている。
△5六銀では、相手からは△7九角成の駒の補充や△8八飛の攻めといった狙いがあるのに対し、こちらは飛車が攻めに使いづらく指し手が難しくなってしまった。
最善手は▲7二飛成(+615)
正しい着手・方針
飛車を成って攻め合うのが正解だった。この時銀取が残っているのも大きく、相手が△4六銀などと銀取を受ければまた手番がもらえる。龍一枚では相手の玉の攻略が難しそうだが、▲5四歩が好手で攻めになっている。
反省・学び
うっかりをしない。
駒取りが残る手は手番をまたもらえるチャンス という発想ができるようになる。
自玉が堅いけどどう攻めますか?みたいな問題が多かった。
今の自分の課題の一つということだと思う。