ちょっと超山奥の温泉地に住んだ気分を味わいに和歌山県龍神温泉へ
最近「30代のうちに田舎に移住したい」というnoteを書きました。
その後に読んだ本の中で印象に残っているのが、「子育て世代のための 快適移住マニュアル」という本です。
移住本の多くは子供が生まれる前の若い人か、子どもを持たない人が書かれていることが多いです。
この本の著者は小学6年生のお子さんがいたときの移住であったため、子供を連れて移住する際の参考になりました。
また以下の本も好きです。
少し古い本ですがこの本が発売された2014年当時にも読んでいて、実際に和歌山県田辺市にある集落に移住体験に行ったこともありました。
著者の方々も好きで、phaさんの本は毎回買っているのと、伊藤さんが営む床張り協議会に参加したこともあります。
実は1冊目の著者が住む町は和歌山県田辺市の龍神村という場所で、2冊目でも同じ田辺市が出てきます。他にも山奥ニートという本でも田辺市あたりが出てきます。
2冊目の本では山奥の温泉がある町に住む良さが書かれていて、温泉好きの私としてはぜひその良さを体験してみたいなと思い、旅行がてら龍神温泉に行ってみることにしました。
♨️ 日本三美人の湯 龍神温泉
🏞️ 龍神温泉への道のり
前日に訪れていた和歌山県の紀の川市を出発して、龍神温泉に向かいます。
龍神温泉に向かう山道を走っていると、建物からモクモクと煙が立ち上っています。
煙に惹かれてたどり着いたのは、こんにゃくの里という場所です。
熱々のこんにゃくの田楽でも食べたかったのですが、お土産用途のこんにゃくしかなく、泣く泣く帰ることに。
きっと味噌田楽を作ったら売れると思います。
さらに山道を走って龍神温泉に向かいます。
何と険しい山道を60kmも走らないといけないそうです。
さすがに途中でまっすぐの道もあるかなと思いましたが、全く現れないまま揺れに揺られてなんとかたどり着くことができました。
昨日に引き続き、息子は「ゲロ吐きそう。死にそうというより、もう死んだ」と言って隣でうずくまっていました。
🐟 美味しくてお手頃な川魚
たどり着いた龍神温泉は予想以上に何もなくて、本当に山奥にポツンと民宿とホテルがあるだけでした。
飲食店も数件あるだけで、文字通り秘境の温泉地という感じです。
このゆる移住体験の企画の中でも何回か山奥に行ったことはありましたが、市街地までは30分もあればたどり着くことができる場所がほとんどでした。
しかし今回の山奥は一味違う、本物の山奥だなと思いました。
まさかこんな獣道を2時間も走らないとたどり着けないだなんて…
(海側から行けば1時間で着くようでした)
昼食は龍神温泉にある数少ない飲食店の松坂へ。
鮎やあまごが850円とお手頃で、身がやわらかくて香ばしく、とっても美味しかったです。
お店の中はおばあちゃん家のリビングといった感じで、商売っ気がまったくなく、不思議な感じがしました。
龍神温泉に来てから、お店も人も本当に少なくて、とっても静かです。
近くに高野山があるのを思い出しながら、年に1度くらい静かな場所で「何もしないことを楽しむ」ために来るのは良いけど、住むとしたら超山奥はどことなくさみしい感じがしました。
🌧️ 龍神温泉 元湯で美人に
食後は楽しみにしていた温泉へ。
龍神温泉は、群馬の川中、島根の湯の川と並んで、日本三美人の湯に選ばれているそうです。
川沿いの温泉で、雨でも景色がいいです。
露天風呂もあり、雨のおかげでいつも以上に強そうな川の音を聞きながら、息子とのんびり過ごしました。
とろみのある泉質でお肌の汚れを落としてくれるそうで、風呂上りに息子が「すべすべになったか確かめてみて!」と腕や顔を近づけてくれていました。
ちなみに息子の肌は新鮮な桃かと思うほどにすべすべでした。
🏨 龍神温泉街を歩く
温泉街には3件程度の温泉宿があるだけで、お土産のお店はひとつもありませんでした。
上御殿のとなりに下御殿というのもあって、昔はお上が上御殿、おつきの人が下御殿に泊まったそうです。
上御殿の表札を見ると、龍神さんが営んでいるようでした。
上御殿となりの旅館はつぶれているらしく、物件の問い合わせが貼られていました。
不動産会社のホームページには載っていなかったですが、いったいいくらなのでしょうね。
龍神温泉は超山奥で、温泉街には温泉宿しかなくて、周りに飲食店もない、本当に温泉だけがある場所でした。
それでも元湯の駐車場は満杯になっていて、温泉があるだけでこんなに人が集まるなんて、日本三美人の湯のパワーはすごいですね。
じゃらんの温泉満足度ランキングでも関西部門1位になっているそうで、温泉しかないけれどリピートする人は多いみたいでした。
🍲 料理の宿 ささゆり
🦌 宿ささゆりでの鹿との出会い
温泉街をあとにして、温泉街から10分ほど離れた場所にある民宿ささゆりへ。
民宿はこじんまりとしていて、私たち家族の他に2組の夫婦が利用されていました。
窓をあけて空気の入れ替えをしていると、なんと裏山に野生の鹿がいました。
鹿に出会えたのはその1回だけでしたが、まさか泊まる部屋から鹿が見られると思っていなかったので、もう家族で大興奮。
宿の周りには全くお店がなくて、本当に何もすることがありませんでした。
そういう環境にいたからか、「もう何もしなくてもいいや」と、心からのんびりと寝転ぶことができました。
🍽️ 食べきれないほど豪華な夕食
少し眠りについた後、6時になったので夕飯へ。
この宿は食事の口コミがとっても高くて、夕飯は一番楽しみでした。
ご飯を食べた後は、旅館あるあるのいつのまにか敷かれている布団に向かって速攻ダイブ。するのはやめて、家族で山奥さんぽです。
息子が旅館の方にライトを借りてくれて、真っ暗で電灯すらない夜の山奥を家族で散歩。わくわくしますね。
寝る前は娘が大笑いの大はしゃぎで、パパやママやお兄ちゃんに乗っかってゴロゴロしていました。
🌅 朝の静けさ
翌朝。
朝の気温が14°C. 9月末の3連休とは思えないほどに肌寒い気温です。
ちなみに同じ時間帯の滋賀県の気温を見たところ、22℃でした。
山奥の朝は寒いです。
最近沖縄で会った父が、旅行中に早起きして散歩に出かけていました。
私が小さい頃から朝の父は行動的で、いつも私が目を覚ます頃にはすでにどこかの観光を終わらせているような人でした。
ということで、今日は早起きできたので散歩に出かけます。
山間なので朝7時を過ぎても太陽が見えません。
最近学んだ山奥あるあるですね。
このあと9時近くになるまで道路に光は来ませんでした。
近くの川に降りてみると川の音が豊かで心地よいです。
人間は自然が作り出す音の周波数や、自然が作るフラクタルな形に惹かれる本能があるらしいです。
ちなみに私もフラクタルが何なのかはうまくは説明できませんので安心してください。
♨️ 民宿の温泉
散歩のあとは奥さんと民宿の温泉に入りました。
奥さんが宿の方に聞いた情報によると、龍神温泉もいくつかの源泉があり、この宿は昨日の日帰り温泉よりもとろみがあるらしいです。
そういう情報を知るとお得な気持ちになりますね。
朝食も豪華です。
散歩して、温泉に入ったからか、腸の調子が超活動的でご飯を5杯もおかわりしてしまいました。
ちなみにそれでもご飯は食べきれず、民宿のご飯の量はすごいなと思いました。
食後は何も生産的なことをせず、部屋でだらだらとNHKを見ていました。
こういうのがいいんですよね。
🐉 龍神村のまちなみ
🌊 ミュージアム改装中につき川へ
宿を後にしてドラゴンミュージアムという場所に向かいましたが、残念ながら改装中。
駐車場から見える川がキレイだったので、せっかくなので降りてみることに。
移住本の中で、龍神村の川は雨の日の翌日はエメラルドグリーンに輝くと書かれていました。
本の通り、透き通る場所とエメラルドグリーンの場所の両方があって、とてもキレイです。
☕ カフェも改装中
川で遊んだ後は、移住本を書かれた著者の方が営むカフェ・コンセルヴァに向かいましたが、残念ながらコンセルヴァも改装中…
たどり着いてビックリしたのは、想像以上に周りに何もないということです。
昔ながらの集落のような場所なのかなと思っていましたがそういうわけではなく、にもかかわらずおしゃれで新しい建物が6棟ほど立っていました。
こういう場所が見つかったら最高ですね。
カフェの目の前に温泉が売っていました。
10L100円という文字を見ながら冷静に考えてみると、結構高いのかもしれませんね。
一般家庭の浴槽でも大体160Lくらいは使いますからね。
🎉 日本一のヤッホーポイント
また車をちょっと走らせてヤッホーポイントという場所に向かいます。
山に向かって「ヤッホー」というとやまびこが返ってくるやつです。
それの日本一バージョンらしく、確かにめちゃめちゃ返ってきました。
📓 まとめ
今回は移住本の舞台としてなぜか人気な和歌山県の超山奥を訪れて、温泉がある生活をしたらどうなるのだろうということを試してみました。
今回も実際に訪れてみて、色んなことを感じました。
温泉に入れる生活は良い。だけど龍神温泉は銭湯価格のような日常使いできそうな場所はなかったので、その点は微妙。草津みたいにタダで入れるようなのを想像していた。
だけど朝起きて温泉に入れる生活は最高。温泉がひかれている家とかあれば探してみたい。
超山奥の川魚は安い。1000円以下で鮎が食べられるなんて幸せ。
鹿が身近にいる生活は面白い。猟師本も何冊か読んでいたので、鹿を狩る生活が本当にあるんだという実感があった。
山間はやはり日照時間が短い。残念ながら山間は無理っぽい。山の上か林の中とかなら良いかも。
超山奥だと役所がある町中でも日常使いのお店が少ない。農業屋みたいな古いお店があるくらい。これは住んだらどう思うかはわからない。
いくつか町を巡ってきましたが、何となく山奥は違うかなという気持ちになっています。
やっぱり太陽と触れ合う時間が短いのはつらいです。
今まで訪れたことのある町を思い出して、どんな田舎に惹かれていたのかをもう少し考え直してみたいと思います。
あと、次回は温泉付き物件があるような町を目指すのも良いかもです。
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