ちょっとフルーツ王国への移住を考えて有田川町と紀の川市へ
最近「30代のうちに田舎に移住したい」というnoteを書きました。
その後、何冊か本を読んで一番感銘を受けた方が「農FIRE」という本でした。
この本では、山梨県の甲府市に移住した人がシャインマスカットの観光農園を営むことをメインとして、田舎で様々な起業をされていることが紹介されていました。
この本に大きな感銘を受けてしまったので、今回のゆる移住体験の目的は「農業で果物を作ったらどうなるんだろう?」ということを考えるために、フルーツ王国・和歌山県に向かうことにしました。
🍇 ちょっと山奥のフルーツ王国・有田川町
🍊 予想外の展開!みかん狩りから有田巨峰村へ
1泊目は滋賀県からもさほど遠くない、和歌山県の紀北地域へ。
まずは朝8時頃に滋賀を出て、紀の川市という場所を目指します。
紀の川市は和歌山市から20kmほどの場所にある町です。
紀の川市とおとなりのかつらぎ町では、和歌山で有名なみかんの他にも、イチジクや桃、柿、くくり、ぶどうなど1年を通して何かしらの果物が取れるそうです。
実は今回の旅の目的はみかん狩りだったのですが、私の事前のリサーチが甘く、みかん狩りは2週間後の10月から始まるということでした。
静岡に旅行に行った際は1年中なにかしらの柑橘類を作っていたので、和歌山も同じようにいつでもみかん狩りができるだろうと思っていたのですが、そういうわけではなかったようです。
ということで、紀の川市に向かう車中に奥さんに調べてもらって、紀の川市の南ににある有田川町にぶどう狩りに行くことにしました。
🍇 驚きのぶどう狩り体験!意外な発見と家族の冒険
今回訪れたのは有田巨峰村という場所です。
最寄り駅から20分ほど山を登ったところにあり、10個くらいの農家がまとめて一つの観光農園をやっている珍しい場所でした。
駐車場の係員さんや説明員さん、会計をする人など、見える範囲だけでも働いている人が20人ぐらいいて、とてもたくさんの人が働いています。
学校がお休みの日だったからか、従業員のお子さんもお手伝いしているみたいです。こういうのっていいなって思いました。
入場料の1000円をお支払いして果樹園に入ります。1000円の中には一房のぶどうが付いていました。
他にも、2000円で冷えたぶどうを食べ放題できるというプランもありました。
「もぎ取ったぶどうを食べ放題で来るのかな」と期待していたのですが、冷蔵庫から取り出したブドウということで、なんとなくイメージしていた果物狩りとは違うな、と思って食べ放題にするのはやめました。
ぶどうは冷やして食べた方が美味しいので、美味しく食べてもらうためにそうしているのかもしれませんね。
食べてみると、ぶどうはみずみずしくて美味しいです。
息子は一房と半分くらいを食べて、「まだまだ無限に食べられる」と言っていました。
私たちの席の近くにはバスツアーの団体さんが来られていました。
これだけのお客さんが来たら一気に儲かりそうです。
せっかく来たので、シャインマスカットを実際に狩ってみることにしました。
シャインマスカットの木は大人の手で包めるくらいに細いのに、屋根を使ってたくさんの実がなっていました。
土はふかふかしているのかな?と思いましたが意外と固く、カチカチです。
硬い方がぶどうにとって最適なのか、ぶどう狩りの季節なので人々に土が踏み固められているのか、どちらなのでしょうね。
梨も一つ狩って帰ります。
「梨狩りで食べ放題をしようとしたら、むくのが大変なのかな?」
「りんごの皮をピューってむく機械とか置いといたらいいんじゃない?」
みたいな話を奥さんとしながら、たくさんの果物が生える山道を歩きました。
こうした坂道で農業をするのは大変そうだなと思いましたが、褐色の肌をした従業員さん達は原付で山道を走り回っていて、何だか健康的で楽しそうだなと思いなおしました。
軽トラックも屋根が外された改造版になっていて、ぶどうの木を傷めないようにこういう形にしているそうです。
現地に行ってみると色々面白いですね。
ヤギかわいいです。
娘は「やぎさんこわいよ!」と言いながら、それでもエサをあげたい気持ちと葛藤しているようでした。娘もかわいいです。
🏞️ 予想外の展開!川での冒険と青春の一コマ
ブドウ園の近くに大きな石があるということで、車を5分くらい転がして行ってみました。
予想通り大きな岩があったのですが、それ以上に魅力的だったのは川です。
川の流れがとっても綺麗で美しく、川の方まで下ってみることにしました。
「水着を持ってくればよかったなぁ」と家族で話していたのですが、息子がおそらくわざと服のまま川に滑り落ちました。
それを見て他の家族も我慢できなくなって、洋服のまま川で泳いでしまいました。
川は意外と温かくて、岩はヌルヌルとしていました。コケが豊富なのかもしれません。
川をのんびり眺めていると、20cmぐらいの魚がたくさん泳いでいて、
「こんなに立派な魚がたくさん泳いでるのは初めてだなー」と思いました。
途中、合宿中の大学生と思われる集団が軽トラックの荷台に10人ぐらい乗って現れました。
青春という名の犯罪ですね。彼らの笑顔はとっても眩しかったです。
🍑 紀の川市
🍜 山道の試練と和歌山ラーメンの衝撃
有田川町から紀の川市にあるホテルまでは山道を通って向かいました。
この山道は険しい獣道のような場所で、ゲームをしていた息子は気持ち悪くなってしまい、「田舎暮らしはやっぱり無理かもしれない…」と言っていました笑
夕飯は和歌山ラーメン。
豚骨醤油の濃い味なところとか、机の上に好きにとっていい卵が置いてあるところとか、徳島ラーメンの雰囲気に似ています。
和歌山ラーメンは豚骨醤油の濃い味で一口目から旨味が広がります。
息子はたくさんチャーシューを食べるつもりで特製そばにしたのですが、思った以上にチャーシューの油がきつかったらしく、ほとんど私に食べさせてくれました。
おかげ様で気持ち悪くなりました。もうラーメン食べれる年じゃないのでしょうか。
🎉 偶然の出会い!地元のお祭りで息子の新たな一面を発見
食後はラーメンを食べる前の夕方ごろに道中で見つけた、地元のお祭りに参加しました。
夕方にお祭り会場を通り過ぎてからずっと息子がお祭りのことを話していて、何とかしてお祭りの場所を覚えようと、ノートに地図まで書いたりしていました。
息子がこんなに祭りを好きだなんて知らなかったので、息子の新たな一面に気づけました。
このお祭りは独特で、子供達が主役のカラオケ大会が開かれていました。
お祭りに参加していた地元の子供たちはみんな陽気で、家族以外の人たちに囲まれているにもかかわらず大きな声で歌ったり踊ったりしています。
私が住んでいる地域ではこんなに子供達は陽気ではないので、この違いは何なんだろうなと不思議に思いました。
🏨 ルートインでの夜と朝食で見た人材不足の現実
ホテルは家族に優しい我が家御用達のルートインです。
月に1度はルートインに泊まっている気がします。
晩酌のお供はキリンが発売しているクラフトビールの一つをあけました。
息子がキンキンに冷やしたコップにたくさんの氷を入れて準備してくれていたので、缶で一口飲んだ後は息子にビールを注いでもらってキンキンのビールを飲み直しました。
バーテンダー息子くん。ありがとう。
翌朝のこと。ルートインの朝食でパンはないし、納豆はないし、食器は大量に片付けられてないまま置かれたままになっていて、地域の人材不足を感じました。
タイミーで働いてあげたいなと心から思いました。
🍇 フルーツマーケットの熱気!驚きの購買力
朝食を食べた後は、ルートイン近くのファーマーズマーケットめっけもん広場に向かいます。
シャインマスカット、ピオーネ、いちじく、なし、カキなどフルーツがいっぱいで、広いマーケットの半分がフルーツで満たされていました。
野菜には申し訳ないですが、果物を見ている方がワクワクとした気分になります。
レジを眺めていると、1万円以上のお買い物をしている人がバンバンいて、繁盛している熱気を感じます。
マスカットソフトクリーム、これは感動的な程に美味しかったです。
上品な甘みでいつまでも飽きることなく食べれます。
2日目は龍神村という山奥が目的地です。
向かう道中で、道のいたるところに果樹が植えられていました。
この地域では家庭菜園レベルでも果樹を育てることが当たり前になってるのかもしれません。
車中で息子が「シャインマスカットパークを作ってみたい」ということで、どんなものをいくらで提供するかという事業計画書みたいなものを作っていました。
こういうことを考えてくれるのは、起業家精神っぽくてなんだか嬉しいですね。
🎉 まとめ
今回は紀の川市と有田川町を旅しながら、「フルーツ王国に移住してみたら?」ということを考えてみました。
ほとんどのんびり楽しんで旅行していただけですが、目線を変えて旅してみると、色々と気づくことがありました。
町中がフルーツ畑という景色は癒される。お日様の光をたっぷり浴びることが大事だからか、山間地と違って日照時間が長いのも心地よい気持ちになる。
フルーツ王国のファーマーズマーケットはテンションが上がる。色とりどりの果物を見ているとワクワクとした気持ちになっていく。
日々の夕食に果物がある生活はとっても豊か。安くておいしいデザートが手に入るのは小さな幸せが積み重ねられていきそう。
今回も息子と娘は川を満喫していた。山間地は日照時間が短いけれど、飛びたくなるほど美しい川はやっぱり魅力的。
紀の川市と有田川町を巡った後は、龍神村という超山奥へ向かいました。
その時の体験記も、またnoteに書いていこうと思います。