漢字が苦手な息子のために親ができること:試行錯誤の毎日
小学3年生の息子は漢字を書くのが本当に苦手です。
発達支援の要素があるからか、カタカナでさえ書けないときがあります。
そんな息子にとって漢字学習は地獄らしく、毎日学校から出される宿題はなかなかやろうとしません。
親としても息子が漢字を覚えられないことに焦りを感じています。
色々と試してはいるのですが、息子との漢字学習の時間は大きなストレスです。
この記事では、漢字が苦手な息子を持つ親の悩みや、今やっていることについてお話しさせていただきます。
良いアイデアをお持ちの方がいればアドバイスをいただきたいです。
そして、同じような悩みを抱える人の励みになれば嬉しいです。
漢字学習の必要性
デジタル時代の漢字学習の意義
そもそも現代のデジタル時代において漢字は学習はしなければならないのでしょうか。
多くの大人はPCやスマホを利用するようになっていて、日常生活で紙に漢字を書くという機会は減ってきているはずです。
それでも私は、現代の学校生活を豊かに暮らしていくためには、まだまだ漢字は必要だと考えています。
ギガスクール構想として全生徒に1台のPCが配布されていますが、小学3年生の今までに利用されたことはほとんどありません。
現代の学校では、今でも紙と鉛筆を用いた授業がベースとなっています。
自尊心に影響を与える漢字学習の重要性
そのような環境において、漢字が書けないということは、国語だけでなくすべての授業に影響が出てきてしまいます。
最近あった理科のテストには、こんな問題がありました。
植物のイラストの一部分を指して、「この部分は何というか。漢字1文字で書きなさい」というものです。
答えは「実」でした。「漢字1文字で」と書かれているので「み」では×です。
このケースはほんの一例で、提出するプリントがほとんどひらがなで書かれていたらどう思うでしょうか。
息子は他の生徒から「ひらがなばっかりじゃん」と言われるのが嫌だったそうです。
嫌だけど、それでも漢字を書けない自分が悔しいそうです。
漢字を書けないことが、息子の自尊心に影響を与えていると感じています。
学校は子供が起きている時間の大半を過ごす場であるため、その時々で劣等感を感じる機会があるというのは、本当につらいことだと思います。
だから、たとえデジタル時代だとしても、安易にあきらめず、子供に漢字を書けるようになってほしいと思うようになりました。
そのために、少しでも助けになれればと思っています。
子どもの特徴と背景
発達支援でのワーキングメモリの低さ
私の息子は、発達支援が必要な子です。
発達支援にも色々なケースがあるそうですが、私の息子はワーキングメモリが少ないという診断結果が出ています。
ワーキングメモリが少ないと、脳は一時的な情報を記憶することが難しく、漢字のような記憶作業が難しくなるそうです。
親としてサポートするために、子供の特徴を理解しようと努力することは大切なことだと考えています。
漢字が苦手な体質であるということが理解できていれば、「多くの子ができているのに、なぜうちの子だけ…」という気持ちも抑えられます。
「漢字学習がうまく進まないのは、やる気がないからじゃなくて、苦手な体質だからなんだ」と思えると、気が楽になります。
現在の漢字学習の状況
そんなワーキングメモリが弱い息子の現在の学習状況は以下の通りです。
【3年生2学期現在】
1年生:80字の中で、78字は書ける
2年生:160字の中で、100字は書ける
3年生:200字の中で、0字は書ける(1文字も書けない)
3年生の2学期が始まってしまいましたが、2年生の漢字は半分程度が書けず、3年生においては1文字も書くことができません。
1学期の漢字を1文字も覚えていないのに、これから2学期が始まろうとしています。
また新たな漢字が増えていくと思うと、恐怖を感じます。
焦ってはいけないとは思いますが、子供も私もどうしてもストレスがたまってしまっています。
取り組んできた学習法
Ankiを使った漢字テストの実践
漢字学習において工夫している点は、Ankiというアプリを利用していることです。
人の記憶は、忘れかけているときに思い出すと強く記憶されるという特徴があります。
忘れかけていくタイミングというのは人によって異なりますが、多くは1日後、3日後、1週間後、3週間後…というふうに徐々に伸びていきます。
これを専門用語で忘却曲線と言います。
Ankiでは、覚えたいことを単語カードに登録することができ、単語カードごとに忘却曲線のタイミングを管理してくれる優れものです。
このAnkiを利用して、当日学習予定の漢字を確認して、その日の漢字テストを作っています。1日に学習する漢字は10から15個を目安にしています。
テストにしているのは、読んだり書いたりすることよりもテストをすることのほうが効率的な学習になるという研究結果が出ているからです。
解けなかった漢字は、できるようになるまでその日の内に繰り返し解きます。
テストは3割くらいの正答率ですが、大体は漢字テストに5分、解き直しに5分くらいの時間で終わりです。
息子はなかなか勉強に取りかかることができないのと、集中する時間も長くは取れないので、できる限り短い時間で効率的に学べるようにと工夫しています。
夏休みの学習成果と課題
漢字テストを利用した学習は夏休み前に始めました。
そして夏休みの間も毎日欠かさずテストに取り組んでくれました。
本当に頑張っていると思います。
夏休みの成果として、2年生の漢字45個を覚えることができました。
大体1日1個くらいのペースで覚えていることになります。
現状の課題と悩み
新学期に向けた不安と焦り
現状の課題として、習得ペースが問題になっています。
習得ペースが1日1個くらいの計算なので、このままのペースだと学校の授業に全然追いつくことができません。
息子と私で試行錯誤していきながら、より効率的な学習方法を探していかなければなりません。
学習を始めるまでの無駄な時間
変えていきたい具体的な内容としては、時間の使い方です。
漢字学習の時間自体は1日10分程度なのですが、息子はなかなか学習に取りかかれないときがあり、悪い時だと1時間くらいゴロゴロしています。
漢字学習は丸付けなどで私も一緒にやっているため、私にとっても待っている時間が非常にストレスです。
ただ、大人にとっても「やりたくないことを始める」というのは難しいことです。
発達支援が必要な子は、計画的にタスクを組み立てて物事に取り組むことが苦手なため、必要以上に学習のハードルを高く感じてしまうことがあるそうです。
ネットに書かれている工夫を試しながら、勉強を始めるハードルを下げて、お互いの負担を減らしていきたいです。
「いつの時間が一番頑張れる?」と子どもに聞いてみて、勉強時間を決める。
「まずは1文字書いてみよう」とスモールステップにしてあげる。
まとめと今後の目標
今回は、息子と私で取り組んでいる漢字学習についてまとめました。
記憶することが苦手な息子にとって、漢字学習というのは地獄の所業です。
計画的にものごとを考えることもまだできないので、なかなか学習に取りかかることもできません。
ただ、嫌がる息子に「パパは無理やり勉強させているんじゃないよ。あなたが『漢字を書けるようになりたいからサポートしてほしい』と言ってくれたから、毎日一緒に頑張っているんだよ」と伝えると、イライラしながらも漢字を書き始めます。
息子自身も、頑張りたいんだと思っています。頑張りたいけど、なかなか頑張ることができないだけなんだと思います。
3年生が終わる頃には3年生の漢字を書けるように、焦らず一緒に頑張っていきます。
何か良いアイデアがある方がいれば、アドバイスをいただけると嬉しいです。
そして同じ悩みを抱える人がいれば、一緒の悩みを抱える人がいるということが、少しでも励みにつながると嬉しいです。
一緒に頑張っていきましょう。