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サブスクでは味わえないCDの良さ Vol.4

エモ・インディーロックの誘い

 オタク心が育ってくると、よりマニアック、より深い情報を知りたいという探求心に駆られバンドメンバーのインタビューを読み漁ったり歌詞カードの解説を読んだりしてオタクを極めた経験をされた方は多いと思います。

マニアックな人同士で集まって得た知識を言い合うというかひけらかし合うというか、マニアックで知らない情報を知っている”自分”に優越感を感じたりして例えようのない楽しみがありますよね。
 
今回はそんなひけらかし合いから出会ったバンドをご紹介します。

heというバンドです。
ミニアルバム1枚、フルアルバム4枚とシングルを数枚ほどリリースしているバンドです。アニメのBECKで挿入歌にも使われていたので割と名前は知られていると思います。

このバンドとの出会いは高校1年生ぐらいの時でした。
当時ELLEGARDENが活動休止して間もないころでまんまとロスになってしまい、ELLEGARDENのサウンドに近いポストエルレを探していました。
おなじみブックオフとツタヤで知らないバンドを漁っては聴き散らかしていました。ちなみにその時にBIGMAMAGlory HillTOTALFATなど今はフェスでオオトリ務めるバンドも発掘(した気)していました。

なぜか2週間に1回ツタヤにルーティーンがあり、その時にどれだけ周りが知らないバンドを発掘できるかが当時のミッションでした。エルレロスだったこともあり、聞き漁るバンドはメロコアが多めでした。ハズレと言っては失礼ですが、好みではない音源に当たらないために携帯での情報収集ツールもなかった為、頼みの綱はツタヤの手書きのポップでした。噂によるとツタヤのCDレンタルコーナーはスタッフさんの好みも影響するそうなので、今思えばかなり恵まれたツタヤでした。(ありがとう宮崎台店)

ポップを頼りにしつつもそこから派生してジャケで音源を選別したりしていたのですが、ふと手に取った入荷したてっぽいきれいなフィルムに入ったCDが目に留まり、そのCDのジャケはバンド名とドラムセット、コンボアンプが書かれているだけであとは余白になっている割と無機質なジャケでした。
最初heがバンド名とはわかりませんでした。メロコアボーイだった自分はジャケからおそらく早いビートの曲はないだろうとその時はスルーしたいました。

少し時は流れて、音楽の知識が増えていくとともに友人の影響で今度は凛として時雨にドはまりしていて、ありとあらゆる情報を集めていました。
特にピエール中野さんのドラムプレイに魅了されてルーツをとにかく追っていることが楽しみになっていました。(ドラムに目覚めることはなかったです)ピエールさんのインタビューをふと読んでいるとバンドを渡りあるいて武者修行したと答えており、その渡り歩いたバンドの中になんとheの名前があったのです。

学校終わりのその足ですぐheを借りに行きました。前回見つけた無機質なジャケを見事に発見しすぐ家に帰って聴いたのですが、時雨の歪ジャキジャキギターにハマっていた当時はもの足りなさはありましたが、自分の周りでまだ、知られていないバンドを発見できた喜びでいっぱいでした。

当時は頻繁に聴くかといわれればそうでもなかったのですが、大人になっていくにつれて聴く回数は増えていきました。アルバムをある程度何周かしていくうちに新たにもう一枚heのアルバムを仕入れるのですが、その時のアルバムが傑作だったのです。

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2ndアルバムのhir large crimpsです。
heはツインボーカルで曲によってメインボーカルが変わるので、そこも曲を聴く一つの楽しみでした。なによりギターのフレーズとトーンが心地良すぎてこのアルバムも何周もしましたし、フィジカルでもう一度手元に置いておきたくて買い直しました。今思えばこの時から、エモ・インディーの魅力に片足突っ込んでいましたね。エモ・インディー・ポストロックは今も勉強中というか探求中で未開拓な部分も多いのですが、この魅力は後々必ず記事にしたいと思います。

このアルバムは正直捨て曲一切なしです。
すべての曲が心地いいです。すばらしいの一言です。
すべてのテンポとメロがちょうどいいんですよね

ただ、残念なのが2018年に解散してしまったのです。。
なぜ、一度もライブに行かなかったのか、本当に悔やまれます。

しかし、奇跡的にサブスクで配信されておりますので気になった方はぜひ聞いてみてください。
エモ・インディーというジャンルが未開拓な方もオススメです。
https://open.spotify.com/album/0qHbxLrjQpdURCZ8IgbJHv?si=302y3UKwT8aREce5oU8dHg&utm_source=copy-link&dl_branch=1

ぜひ、未開拓ジャンルのバンドをたくさん発見して優越感にひたる気持ちを味わってみてください。

では

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