浮世絵の道具ー竹皮
近所の竹林にばれん用の竹皮を拾いにいきました。
ばれんを包む竹皮には真竹の皮を使います。今時分(6月末から7月初め)が採集時期です。
何種類かある竹の中で真竹を判別するには真竹の特徴を知る必要があります。
よく見かけるものに孟宗竹というものがあるので、これと比較して説明します。
上が真竹
下が孟宗竹
1孟宗竹に比べ真竹は竹幹の節から節の長さが長い。
2竹幹の節が真竹は二重、孟宗竹は一重です。
皮を比較すると、、
右が真竹
左が孟宗竹
3孟宗竹の皮表面には剛毛が生えている。真竹は殆ど生えていません。
写真は孟宗竹の皮表面
4孟宗竹の皮の黒い部分は斑点模様ですが真竹は流れるような感じになっています。
5孟宗竹より真竹は厚みが薄く色味も黄色みがかっています。
真竹と似た者に淡竹(はちく)というものがあります。(自分は淡竹の存在と特徴を知るまで真竹と同じものだと思っていました。)
淡竹は竹幹に粉を吹いたような白みがあります。またその皮には黒い斑模様がありません。この皮は硬く厚くぱれんには不向きです。
皮を拾う際は落ちてすぐのものがタイミングとしてはベストだと思います。剥がれ落ちて時間の経ったものは傷んでたり結構カビてたりします。
ぱれんの大きさを考えると細い幹の皮は使えません。竹の太さが直径5cm位以上のものを選びます。
画材店で売られているぱれん用の竹皮には台湾産の桂竹(ケイチク)というものもあります。真竹と違いこれは表面の黒い模様が斑点状です。
因みにぱれんの中身の芯には真竹の変種のカシロダケというものが最適です。(一応真竹でも作れます。)
カシロダケは全国でも福岡県八女郡星野村近郊でしか生育していません。
2019.7.1
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