脱ヒキニート体験記3 お友達づくり
デジタルネイティブが当たり前に存在する時代ですが、改めて「パソコンを使える」というのは何ができたら「使える」と言って良いものか。
検索したりインストールしたりはできたし、zipファイルに圧縮するとか解凍するとか、メールもできたし、なんならメモリの増設とかもやったことはあった。
でもいまいち「私はパソコン使えます」と言える自信がなくて。
サポステに通い始めて一ヶ月くらい経った辺りからプログラムに参加するようになりました。
プログラムというのはSST(ソーシャルスキルトレーニング)やビジネス能力を鍛えるもの、レクリエーション的なものも含めたいろんな講座です。
私は最初にWord/Excel講座から参加しました。
改めて学んでみて一通りの機能や使い方を教わることができました。
就職したときに即戦力になれるレベルとは言いませんが、「この一マスのことをセルと言います」レベルから始まるので安心してわからないことを質問できました。
講師の方はIT企業の方が外部からいらっしゃっていて、その企業でのインターンなどもできるようでした。
他にもSSTやストレスコーピング的な内容に特化したプログラムにも参加しました。
懐かしの『真剣10代しゃべり場』的なイメージで、でも参加している私は三十路過ぎで。
初めて参加したのに急に司会を任されて内心あせったものの、〝二つ返事〟で引き受けました。
話を膨らますほうはなんとでもなるけど、もっとしゃべりたいと思っている人の話を途中で切る勇気が出ず、予定時間を大幅に超過させる失敗をしました。
必然くやむ気持ちもあったけど、失敗させてもらえる環境がありがたいことです。
そうして様々なプログラムに参加していくうちに顔見知りが増え、回数を重ねることで、顔見知りは友達になっていきました。
大人になってから新しく友達を作るのは難しいです。
でもサポステにいる人たちは、なんかしらの挫折というか、うまくいかなかった経験をされている人が多いので、他人に対してもやさしい人が多い印象です。
プログラムのあと、フリースペースでトランプやUNO、将棋やニムトを飽きもせずやりました。
人との距離感を測るのは相変わらず難しいです。でも自分の興味のあることしか話さず、それも一方的だった人が、次第に人の話に耳を傾け、他者をからかうようなことまでするようになる変化を目の当たりにすると、あながちトランプばっかりやってた時間も無駄ではないのだと思わされます。
ただし1対1になったあとのUNOの泥仕合っぷりは筆舌にし難いですが。