どうして自分が人間だと信じられるか
口座を作るときや何がしかの契約をするときに、「反社会勢力ではないか?」を問われることがある。
この質問における反社会勢力とは、暴力団とかマフィアとかそういったもののことを指すというのは理解した上で。
頭を過るのはサイレントテロリストという言葉だったりする。
消費活動に参加しないことで資本主義に対する反抗をするくらいの認識でいるのだけど。
ヒキニートだった頃は使えるお金もないし、図らずもサイレントテロリスト的にならざるを得なかった。
ホントに動物化していいのかという疑問もあったし、消費を喚起する広告に乗っかれない自分もいたからなあ。
ただ徒党を組んでいたわけではないので社会に対して反抗的でも「勢力」ではなかった、とまで考えて「反社会勢力ではないです」と胸を張って言っている。
『PSYCHO-PASS サイコパス』のドミネイターでもあれば反社会的な人間かどうか客観的に判断できるのかもしれないが。
ドミネイターは『ブレードランナー』のフォークト=カンプフ検査に起源があるのかもしれない。最近はピース数の少ないパズルをやらされたり、歪んだアルファベットを読まされたり、写真の中から車や信号機を選ばされたりして、人間であることを証明させられている。そう考えると既にAIは電気羊の夢を見ているのかもしれない時代だ。
反社会的な人間をあぶり出せない一方で、非正規雇用とか雇用の流動性を高めたり、ダブルワーク前提でその収入だけでは暮らしていけないような低賃金で職員を働かせたりしている企業はあとを絶えない。
むしろこういう企業こそ雇用や収入の安定性を揺らがせる反社会的な勢力と言えるのではなかろうか。