[更新]連載小説『空六六六』五章劫火ノ語リ 本能と危険2

　こんにちは、浮草堂です。現代成長ファンタジー『空六六六』2月号の更新です。
　メフィストの軍勢に協調性のあるヤツが一人もいないと発覚した、七竈納奪還作戦開始であります。
　気候の皮をかぶった刺客をすり抜け、今月号もいってみよう！

『空六六六』
　異常正義漢の少年と、最上級悪魔【鉄の女王】メフィスト・フェレス。
　刀と銃で紡がれる、現代成長ファンタジー。
　傷つき迷い間違えて、殺して走って恋をして、友だち作って世界を護る。
　大人を目指す物語。

ミッドナイトノベルズ（こちらのみR18・なろうグループの規約の関係故ですので、pixivと内容は変わりません）
https://novel18.syosetu.com/n3506ft/

pixiv
https://www.pixiv.net/novel/series/10338775

　納がいないと会話がないな。
　コンクリート打ちっぱなしの室内で、蛍は道中を回想する。
　K市から榛名山の麓まで、3時間半。
　BMWで発せられた音声は「次のコンビニでトイレ寄る？」だけ。
　気まずいだの気まずくないだの、言っていられる状況ではないが。
　納がいればジョーイに「ずっと運転で疲れてない？」は、最低限聞くし。「コンビニでおやつ買っていい？」も聞くし。むしろ最初の1時間ほどはずっとしゃべっているし。1時間半ぐらいで寝るだろう。
　コンビニの棚を軽く越え、どの菓子にするか迷う図体がなければ。おのおの無言でバラバラに買い物して何も言わずに車中に戻り、何も言わずに出発する。
　6月の京都ではこうではなかった。
　つまり、5ヶ月で全員の地が出ており。七竈納のポジションは中心部になったということだ。
　納は能力が高いわけではない。性格がよいわけでもない。よく気がつく性質でもない。協調性もない。すぐに勝手に飛び出していく。
　けれども納がいなければ、俺たちは全員が勝手に飛び出していくだろう。
　カリスマ性ではない。
　納を守ることのみで、メフィストの軍勢はまとまっている。
　実際、建物に侵入する際。侵入経路の窓付近の監視カメラと人間を撃つのに、蛍はまったく無許可でやった（本文抜粋）

浮草堂美奈『空六六六』五章劫火ノ語リ　本能と危険２

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　次回更新は3月1日(金)！　よろしくです。ではでは　See you!