枯 雲 浮 葉|うきはごと.

大変しょうもなく矮小でニヒルな人間(珈琲屋)| 珈琲と写真と落書き

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最近の記事

お客さんは味方だった

仕事をしていて(私の仕事は珈琲屋で珈琲を点てたり提供したりすること) このままでいいのか…とかこんなんじゃだめだ・・・と弱気になることがある。 なかなからうまくいかない時、不甲斐ない思いで心が萎れそうなのを踏ん張って 「今できることは一所懸命、目の前のお客さんに美味しい珈琲と良い時間を提供すること」 それに尽力する。 そんなとき、私の心に一番味方になってくれるのはお客さんだ。 昔、仕事がままならない頃はお客さんが敵にに見えることもあった。 でも最近つくづく思う、ちゃんとお客

    • 木洩れ陽と影

      少し前の、気持ちのこと ふと「もっとよい景色が観たいのです」と思ってしまったのだ。 その気持ちはただ、或る春の日に2階からストンと落ちて来たように。 自分の中で辿り着こうと、信じようと 片足を突っ込んでしまい バランスを崩したのだ。 格好悪いなぁ。 陽だまりのように、素朴で包み込むような存在 自然の素晴らしさを享受できる環境と受容体を持ち合わせること そういうことが“良い”のだと、そういう人やお店にならなくてはと、一時期思い込んでしまった。 あらゆる素敵な情報を見過ぎ

      • ギヨーム・ブラック監督『宝島』をみたわ。

        なぜ人は、人と人との間に境界線を設けようとするのだろうか。 そんなことを言う自分自身も、無意識のうちにそうしているのだろうけれど。 ギヨーム・ブラック監督のドキュメンタリー映画『宝島』を観に、渋谷ユーロスペースへ。 8月も後半に差し掛かったが、依然として陽射しが痛い。 ギヨーム・ブラック監督を知ったのは一昨年2022年(多分)。同館にて『みんなのヴァカンス』が上映された。 いかにもフランスらしい気怠いヴァカンスの空気と、これといってストーリー性のない展開が好みでハマってし

        • トンネル

          梅雨明けも目前の連休、山梨に住む友人に会いに行った。 勝沼ぶどう郷から車を走らせ、イージュー★ライダー(奥田民生)を脳内再生しながら豊かなぶどう畑を横目に酒蔵やカフェやらを巡った。 そのときに立ち寄った“大日影トンネル”の印象が 少し日が経ちじわじわと蘇り、いまの自分と同化する気がして、記録する。 かつて鉄道が走っていた大日影トンネルは片道約30分、1キロとちょいの遊歩道。 トンネルの入口手前から出口まで真っ直ぐに線路が通っていて、映画のワンシーンの如く線路の上を歩くことが

        お客さんは味方だった

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        • ひとりごと.
          2本
        • えいがごと.
          2本

        記事

          珈琲の足音

          なんだかよく分からないネルドリッパーで遂に家ネル。(働いている珈琲屋さんはネルドリップなのですが) ステンレスの針金で自作したネル金具、金具だけだとなんとなく冷たい感じがしたのでそこら辺の麻紐を巻いてみた。 着想はこちら、いまだにリビングに飾ってある高校の課題で作った手のオブジェ『FOX!!』(アホさ全開である)。立体苦手なので「キーー‼︎」と勢いだけでグルグルやったらなぜか代表として展示された。人生ってよく分からない。 今まで頑なに家でネルをやらなかったのは、以前バ

          エリック・ロメール二本立てをみたわ。

          ※画像は観る前にタイトルだけでイメージしたポスター。 目黒シネマで1週間上映していたエリック・ロメール二本立てを観に行った。 名前は聞いたことあったけれど、観たことなかったロメール作品。 10代後半〜20代半ばまではよく一人で地味〜な日本映画を観るのが好きだったけれど、仕事や趣味が増えてあまり観なくなった。 最近はまた映画を観るようになりフランス映画もチョボチョボ観るようになったけど、フランス映画の雰囲気はその頃好き好んでいた日本の映画と何となく似ている気がする。 大事件が

          エリック・ロメール二本立てをみたわ。

          軽羹と自分の共通点

          思いつきでnoteを始めた。 以前からブログやnoteをやろうやろうとは思っていたものの「名前はどうしよう」「ものづくり寄りにするか珈琲寄りにするか」「表向きとは完全に切り離すか」・・・等々 自分のその時その時の思考、移ろいゆく感性をできるだけ素のままで書き留める(吐き出す)媒体が欲しかったのに 結局なんやかんやプロデュースしようとしてしまい、考えがぐるぐるまとまらず疲れて手を出せずにいた。 やりたいことで頭がいっぱいになって、踏み出す前に考えすぎてしまう。いつもの悪い癖。