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薔薇、蓮、菱
今回は、杜牧さんの「斉安郡後池絶句」というちょっと長いタイトルの詩。
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緑の錦織りのような意見、菱の花が浮草の間に点在する。
夏のうぐいすがしきりにさえずり、バラの花にたわむれる。
ひねもす見入る自分のほかには、そぼ降る雨の景色を賞する者はいない。
つがいのおしどりは蓮の花の間に浮かんでいる。
この詩は、杜牧が四十歳のとき、黄州刺史となってあしかけ三年滞在した時のもの。斉安郡は、黄州の別名。
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ところで、上の詩には、バラ🌹と蓮と菱の花が出てくるが…
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自称・杜牧のマブダチ君が言うように、蓮と菱(ひし。見出し画像は、山と山渓社の「山渓ポケット図鑑2 夏の花」より)は花期(7〜9月)が重なるが、薔薇は5月。一緒の時期には咲かないのだが、
①この時代の薔薇は、今のバラ🌹とは別物。
②イラストの杜牧のセリフのように、イメージ(笑)。
③他の花と勘違い?
しかし、同じく晩唐期の徐寅(じょいん)という人の「初夏戯題」にも、薔薇と菱(と蓮)がお出ましに。
二人して、同じく勘違いや、イメージって訳はなさそうだから、やっぱ①?
よく分からんなあ…😅。
🐻