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仲尼の賢

 『説苑』善説にある、斉の景公と子貢の会話。

仲尼は、孔子の字(あざな)

 斉の景公が(孔子の弟子の)子貢に尋ねた。「あなたは誰を師としているか。」
 子貢が答えて、「私は仲尼を師としております。」
 景公「仲尼は賢者か?」
 子貢「賢者でございます。」
 景公「どのように賢なのか?」
 子貢「存じません。」
 景公「あなたは仲尼が賢者であると知りながら、どのくらい賢なのかは分からぬという。それでもよいのか?」
 子貢「今、天が高いと言えば、若者、老人、愚か者、智者の区別なく皆その高いことを知っておりましょう。しかし、どのくらい高いのかは、皆知らないと言います。だから、仲尼の賢は知っていても、どのように賢なのかは分からないのです。」

 孔子がどんな風に賢者かと聞かれても、子貢も答えづらかっただろうなぁ…😅。
 そういえば、『論語』に子路が葉公という人物から、孔子の人柄を聞かれて、うまく答えられなかったという章があるが、そういうものかも知れない。

            🐻

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