土曜日に買った本②
先週の土曜日に広島市の丸善で買った本、もう一冊。
「中国四千年の策略大全」。何か、スゴいタイトルだな😅。
明の時代にふう(冫に馬)夢龍という人が書いた、『智嚢』という本の内容(の一部)を分かりやすく解説したもの。
スゴ過ぎる策略や、中国人の考え方が分かる話も。その中の一つ、孔子や子貢、子路が登場する話である。
魯の国の法律では、魯の女性が他国の諸侯の妾となっている場合、もし身請けしたら、国から報奨金がもらえることになっていた。
孔子の弟子の子貢が、自腹を切って、魯国の女性を身請けしたにもかかわらず報奨金の受け取りを辞退した。
「お前の行いは間違っている。本来、この制度が、できたのは良き風俗をつくるためである。その人たちが善事をして報奨金を得るのは悪いことではあるまい。もし報奨金をもらうのが悪い事だとの認識が広まってしまったなら、これから先、身請けしょうとする人が出てこなくなるであろう。」
もう一人の弟子である子路は川で溺れている人を救った。
その人はお礼にと子路に牛🐂を贈り、子路は受け取った(見出し画像)。
孔子はそれを聞いて「よくやってくれた。これから魯国では溺れている人を救おうとする人が増える事だろう」と言って子路を褒めた😃💕。
子貢が女性を救ったのは真心からの行いで、決して報奨金目当てではなかった。しかし、其のような人は稀(まれ)である。孔子は、世間一般の人に善行をさせるには精神論ではダメで、報奨金というエサ(実利)が必要だと知っていた。「人は理念では動かない、実利が人を動かすのだ」とは、実務家の孔子らしい発言だ。
日本だと、褒められるのは子貢で、叱られるのが子路のような世情だが、中国では逆らしい。
中国人のメンタルが少し分かったような気がした。
🐻
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