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春は瞬足/雑記

四月から職場の部署が変わり、日日是嵐日である。
とにかくカフェインの摂取量が増えた。職場のコーヒーメーカーはめちゃくちゃ不味くて、洗っても洗っても藻みたいな味がする。



12月30日のスーパーに買い物に行ったとき、三つ葉が393円で売られていたのを克明に覚えている。
それから日が経ち、つい先日は、倍くらいの量が175円で売られていた。

これが、春。三つ葉の旬は、今なのだ。

三つ葉をカゴに入れた後、卵売り場へ向けスタスタ歩く。親子丼作ってたくさん三つ葉のせるんだ。がしかし、卵売り場に、卵がひとっつもない。

これが、今の時世。卵、買えない。

正直カゴに入れたはいいけど三つ葉の使い道って他に全然わかんなかったから、精肉コーナーをウロウロしながら三つ葉 レシピ で検索し、そこに出てきたとおり大人しく鶏肉とゴボウを買った。炊き込みご飯にするんだ。たのしみ~




最近、安易な褒めは相手の実力を安く見積もっていることになるなってやっと気がついた。
偉い人から年数や年齢的にできて当然のことを「お、やるじゃん」って言われて、後からこっそり「バカにしてんのか!?」って憤慨してた上司を、難儀な性格だなあ……と思って見てたんだけど、ふと考えてみたら、私もそれで怒ってたことあるわ!と最近思って。私ってそんなこともできないと思われてた!?ナメてんのか!?ってキレたこと、全然あった。笑
そう気付くと、人を褒めるのって難しすぎる。その人が何をどこまでできるのか、今まで何ができなかったのか、今回どういうシチュエーションで何を成したのか、そういうのをきちんとわかってないとベストな褒めはない。
私自身、コミュニケーションに手を抜いている時に口から勝手に「お さすが~ やるじゃん」「さすがっすマジで 敵わんす」とか出ちゃうときある。これ、自分がやられたら腹立つね~笑。そのうち殴られたりしないか心配になってきた。




その日、仕事を終えて家に帰った瞬間、私の全ての電池が切れてしまった。
やることがあるのに思い出せない、お腹は空いたけど動きたくない。トイレ、行きたい。トイレ…………行きたいかも…………………でも動きたくない。洗濯をしないと明日着る服がない。今日のパンツもない。早く風呂に入りたい。でも風呂に入りたくない。頭を乾かすのがめんどくさすぎるから。
かろうじて仕事着は脱いで、下着姿でソファに転がりながら、ずっとそんなことを考える。Twitterのタイムラインを下に下にスクロールしてはいるけど、文字なんて全く目に入っていない。
あー、今ダメなモード入ってるなー、でも本当に動きたくないんだよ、こういうときはコナンのWikipediaを永遠に遡るしかない、情報で頭をパンクさせて寝るしか、


そのとき。

頭上のあたりから、とてっつもなくくっせえ臭いが漂ってきた。
端的に、ウンチ。ただただ「臭いウンチ」の臭いが間近からする。それと同時に、ザッザッザッ……ザッ……ザザッ……という一生懸命な音もする。
猫がウンチをした。そして、砂をかいて一生懸命それを隠している。
この間家具の配置を変えたときに、ソファのすぐ横に猫のトイレを置いていたのだ。壁との隙間で一番おさまりがよかったし、私の目に見えるところにあるほうが掃除がしやすいから。しかし、流石にあまりにも近すぎたか、猫の必死の隠蔽も悲しく、私の顔をくっさいくっさいウンチ臭が包む。
猫のウンチなど日常なので多少の臭さじゃなんとも思わないが、その日はあまりにも臭すぎた。銀のスプーンの缶詰?ちゅーる?ささみのおやつ?何が悪いのかはわからないけれど、私はもちろん猫も困惑したのか、いつもの倍の時間をかけて砂をかけた後、一度トイレから出てソワソワしてまたトイレに戻って砂をかけてと、その落ち着きのなさが不憫で可愛かった。

私はソファから起き上がった。未だトイレのそばでそわそわと砂をかく仕草をする猫に大丈夫だよ、と声をかけ、そっとウンチをビニール袋に入れる。まだあたたかい。
消臭スプレーを部屋に撒きソファで一息つく私の前を、素知らぬ顔した猫がテクテク歩いていくのを見る。
そしたら妙に元気になってきたから、辛ラーメンをこさえて食べたあと、洗濯機を回して風呂に入って、風呂上がりにアイスも食べたんだ。長くなったけど、これは、猫のウンチに私の一日が救われた話です。




まだ春じゃねえよ、夜むちゃくちゃさみーし、ストーブ消せないし、霰は降るし、と思いながら過ごしていたら、いつの間にか背後からものすごい勢いで春が走ってきてたみたいで、どんどん足音が近づいてきてるような圧がある。
気付けば道路脇にはみっちりペンペン草とつくしが生えている。枯れ木だったはずの街路樹がうっすら緑になっている。いつもはGWに見頃を迎えるはずの桜はとうに散り、残骸すら残ってない。私はまだ冬用布団でストーブを消せていないのに、春に追い立てられていく気持ち。ちゃんと寒くて辛いのにさ~、景色だけどんどん緑っぽくなってくの何?さっさと春に追い抜いてほしいな。

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