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ハロウィン台詞集2020

ハロウィンの世界観で書いた台詞集です。
思いつくままに書いてみました。
こちらはフリー台本となっておりますが、ご使用の際はクレジットと、ぜひ聞かせていただきたいので可能でしたらお知らせください。(著者uki:twitter@uki3y)

では皆さま、すてきなハロウィンを!

◆黒猫◆

やあやあ、こんにちは、こんばんは。
おや、どこを見ているんだい。
ここだよ、ここ。
君の足元だよ。
ああ、ようやく目があったね。
ようこそ、こちらの世界へ。
ボクはキミみたいな人間がまぎれこんできてしまったときに助言をする役目を担っているんだ。
とはいっても、帰れるかどうか、帰るかどうかは、キミ次第なんだけど。
ここはどこか、だって?
うーん、まあひと言でいえば、キミたちの世界とは違う世界、かな。
今は知る必要がないよ。
それよりも、これからどうするかを考えたほうがいい。
ここはまだ入り口だ、すぐに引き返すことができる。
でも、ここから進むことも、できる。
どちらを選ぶも、キミ次第だ。
さあ、どうする?
ああ、言っておくけど、ここから先は自己責任。
なにが起こったとしても、キミが自分で切り抜けるしかないからね。
まあでも、そちらの世界でいう黒猫であるボクが喋ってもまったく驚きもしなかったキミなら……
いや、やめておこう。
ボクはあくまで助言をするだけだ。
“今すぐ引き返したほうがキミのためだ”、ってね。
さあ、キミはどちらを選ぶんだい?


◆魔女◆

おや、お前は人間だね。
いったいどこから紛れ込んだものやら……。
ああ、そうか、今夜はハロウィンだったね。
もうそんな時期かい。
こっちの世界とお前たちの世界では時間の感覚が違うんだったね。
アタシとしたことが、そんなこともすっかり忘れちまうくらいこっちに染まって……
いや、なんでもないよ。
いい子だから、はやくお帰り。
いくらハロウィンだからって、こっちにあまり長くいるのはよくない。
なぜかって?
世の中、知らないほうがいいってこともいろいろあるもんさ。
ほら、これをあげよう。
元の世界に戻ったらおあがり。
大丈夫、毒なんか入っちゃいない。
でも、ここに来たことは誰にも言っちゃいけないよ。
なあに、すぐ忘れるさ。
そのほうがいいんだ、お前たちにとっても、アタシたちにとってもね。



◆吸血鬼◆

んーーー、いい匂いがすると思ったらやあっぱり。
こんなところにご馳走ひとつ発見~~。
うん、怯えなくても大丈夫だよお。
べつに痛いことはしないからあ。
いや、でもちょーっとは痛いかなあ?
だけどすぐに痛くなくなるから平気平気。
っていうかなんもわかんなくなるからね、問題ない問題ない。
ほんの一瞬だよ。
一瞬で、君は天国に行けるんだ。
知らないけど、天国。行ったことないし。
でも大丈夫大丈夫。
君を糧にしたとき、ぼくはまるで昇天したような気分になるから。
それって君も同じってことでしょ?
うーーん、すばらしいね。
君というご馳走に、ぼくのところまでわざわざやってきてくれたことに乾杯。
にしても珍しいね、なかなかいないんだよ、紛れ込んでくる人間。
……え、もしかして今日ってハロウィン?
うっそ、もうそんな時期なの?
だってついこのあいだ……、
……は~~~~~~~まじか、ふっっっざけんなよ。
せっかく久しぶりのご馳走が目の前にあるっていうのにさあ。
拷問じゃん、これ完ッ全に拷問じゃん?
あーーーいいよもう行って。
ていうかはやく消えてくれない?
あのね、こっちの世界では今日人間に手を出すことは禁止されてるわけ。
それをやぶろうものなら……ああ、考えるだに恐ろしい。
ほら、とっとと行きな。ぼくの気が変わらないうちに。
そのかわりもしまたどこかで会ったらそのときは……容赦しないから覚悟しといてね。



◆ご利用について◆

こちらはフリー台本となっております。
ご利用の際は以下のクレジットの明記をお願いいたします。

著者:uki
twitter:@uki3y

ぜひ聞かせていただきたいので、可能であればお知らせいただけますと幸いです。

アドリブ等、基本的にはお好きなようにしていただいて構わないです。
キャラクターの一応のイメージを思い描いたうえで書いてはおりますが、解釈もご自由にどうぞ。

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