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内定を獲得したその後~後悔しない意思決定の仕方とは~

お久しぶりです。齋藤亜瑚です。前回はキャリア系のコラムをお休みして卒業式にまつわる思い出など書いてしまいました。

弾き手のいない「物置」と化していた実家のピアノですが、今では弟の家に受け継がれ、姪たちが練習するピアノとして「再就職」しています。先日、4年生の姪が今年行われる卒業式の伴奏者に立候補したのだそうで、茫漠とした昭和の伯母に比べ、令和の姪は積極的。うれしく、感慨深かったです。

実は、今日は3月に入って今日が初めての100%のお休みなのです。現職に加えて、あるベンチャー企業でお手伝いをしているからなのですが、自分では頑張れると思っていたものの、さすがに少し心身ともに疲れていたみたい。

自分のペースを見極めながら、これからもどの事業もじっくり取り組んでいきたいと思っています。

さて、今回のテーマは「内定受諾時の意思決定について」です。転職活動において最も嬉しい瞬間は、企業から「内定」と言われた時なのではないかと思います。

ただ、うれしいのは多分一瞬だけ。転職は人生を大きく左右するものであり、「マリッジブルー」のように「ここに決めてしまって本当にいいんだろうか?」と悩む方も多いものです。

A.十分に下調べをし、熟考したのちに受験企業を決め、複数社内定が出た場合
B.キャリアコンサルタントに言われるがままに複数社受けて何社か受かったが、第一志望ではなかった場合
C.深く考えずに受けた1社に受かってしまい、判断を迫られた場合

Aの場合は悩むことはほとんどないと思いますが、問題はB.C.の場合です。


本質に立ち返る  そもそもの転職理由は何か


共通して言えるのは、転職先企業は「転職理由を満たせるところ」であるべきです。

「そんなの、当たり前じゃん」と思われる方が多いと思いますが、ここが曖昧になる人が多いのです。

C.の例のように軽い気持ちで受けてはそもそもいわゆる「優良企業」には受かりません。転職理由を満たさない企業に転職しても意味がありませんね。

そもそも、「何となく受けてみたら受かった。」ということであれば、その会社には残念ながら行くべきではないと私は思います。企業の中には、単に「人が足りないので、誰でも良かった」「あなたでなくても良かった」という採用活動をする企業も少なからずあるからです。


どんなポイントで悩むのか すべてを満たす「楽園」はない


どんな理由で、人は悩むのでしょうか。

「やりたい業務はできそうだが、年収は今より下がる」
「待遇は良いが、ポジションに不満が残る」
「年収も上がるし、挑戦してみたい業務だが、面接した感触で、企業風土が合わない可能性が高い」

このときに立ち戻るべきは、「転職活動当初に考えた、自分の転職理由を満たす会社なのかどうか」です。
転職理由として「絶対年収アップ、業務内容よりも年収!」ということであれば何を差し置いても年収が高い所に行くべきですし、「未経験にチャレンジ出来れば年収が下がっても良い」ということであれば業務内容を優先すべきです。

B.のようにのように第一志望でなくても、例えば転職理由が「業務内容」優先で、その業務内容は希望を満たすところであれば、意思決定するべき。

ただ、特に悩むのがC.のように「1社しか受からなかった、1社しか受けずそこだけ内定が出た」場合です。

他社も見てみるべき???


1社受けて1社内定が出た場合、
「他に、もっと良い会社があるんじゃないか?」
「他社を受けてみたら、良い条件があるんじゃないか?」
「エージェント(転職サイト)を変えてみたら、もっといい非公開求人が見つかるかも!」
と思われる方が多い。

でも、転職理由などをきちんと考え、「ここは合っている」と思い、受験対策もしっかりして受けた企業に受かったのであれば、それは意思決定すべき。

「意外に簡単に受かったなー。」と思ったとしても、それは受かるための最善の努力をした結果、あなたの本気が企業に伝わったということだからです。

もちろん、ベストなのは、転職理由を満たす企業を複数社受け、数社から内定をもらい比較できることです。

しかし、ちょうど良いタイミングで採用活動をしていて、内定を獲得できたのであれば、それは「ご縁」とも言えます。

「ここがこんなに簡単に受かるなら、他もイケるのでは」と欲が出てしまう転職者も、かなり多いものです。

欲が出過ぎて

内定から内定受諾までの期限は、通常1~2週間です。欲が出てきてしまった場合でも、この短い期間で、他の企業を追加受験することは至難の業です。

急いで他の企業を受けたとして、そんな短期間で面接準備が出来るとも思えませんし、受かったとしても果たしてその企業で「意思決定」できるとも思えません。

「内定受諾の締め切りに間に合わないので、期限を延ばしてほしい」。とエージェントに交渉を依頼する転職者も珍しくありませんが、結果は芳しくない方向に進むことが常でした。

「当社の志望度はそれほど高くないのか。面接で言ってたことも本音じゃないのかな」

「どこの会社と天秤にかけるつもりなんだろう?」

「内定とは言ったけど、正直それなら他の人の方が良いな」

と、人事に思われてしまうリスクを考えてみてほしいと思います。

「良い人を紹介していただいたと思って内定を出したが、そこまで志望度が高くないなら、来ていただいても長く続かないと思います。残念ながら期限内に回答頂けない場合には内定を取り消します」


と言われてしまったことも、何度もあります。

エージェントとして、一番ツラい瞬間です。

他にも良い会社があるかもしれないと思い、内定を蹴ってまで他社を受けて、それでその会社が受からなかったら・・・
焦って受かった企業が、結局は転職理由を満たせなかったら・・・

実際にその状況になって後悔されている方、後悔して短期転職で転職相談に来た方も多く見てきました。

多くの場合、一度断った企業には二度と入れません。企業としてもそのような方に来て欲しいとは思わないためです。

そもそもの自分の転職理由は何だったのか、受けようと思う企業は転職理由を満たせるのか、受かれば行きたい企業なのかをじっくり考え、タイミングを逃さず決断頂きたいと思っています。

では、またお目にかかりましょう!

齋藤亜瑚

よろしければサポートを是非お願いします。現在医療介護系の人材会社に所属しつつ、これまで経験してきたことを「転職しようと思ったこともないひとたち」「転職活動したことがないひとたち」が「転職せざるを得なくなってしまった」ひとに還元できるようにしたいと思い活動を始めました。