牛乳は成分無調整の最安でいいけど、好きな柔軟剤はある
父が、卒論で、牛乳について書いていたそうで、牛乳に若干うるさかった。
成分無調整がいい、種類は乳飲料のものじゃではなく牛乳がいい、などはよく言っていた。
私は比較的身長が高く、よく「子供の頃牛乳良く飲んだんか?」と聞かれるのだが、牛乳は苦手で、ほとんど飲んでいない。
小学校の頃は給食で毎日出てきていたのだが、リサイクルに出すための洗う過程で牛乳をほとんど流してしまっていた。
そのため1人で住んでいる時には牛乳を買ったことがなかったのだが、奥さんや子供といった家族ができると牛乳を買う場面がちょくちょく出てきた。
奥さんが買ってきてくれたものを、飲んでみると苦手なのを差し引いても美味しくなかった。
よく見ると、成分調整の牛乳であったり、濃厚のように書かれていて美味しそうなパッケージの乳飲料であったりした。
決して成分調整の牛乳や、乳飲料表記のものが悪いという話ではなく、慣れ親しんだ牛乳ではなかったのだ。
なので自分が牛乳を頼まれたら成分無調整の牛乳を買うようにして、それとなく成分無調整勢であることをアピールするようにした。
すると奥さんも、「なんかこっちの方が美味しい気がする」と言って、成分無調整一派に加入してきた。
それでも、「安いと思って買ったら成分調整やった」や「美味しそうやと思って買ったら乳飲料やった」ということが続出した。
そのため、「一旦、成分無調整で探して、その中で一番安いやつを買う」っていうのを我が家のスタンダードにした。
そこからは、成分無調整の牛乳を買ってくれるようになり、なんなら私の牛乳を飲む頻度が少しだけ増えた。
だが、しかし、弊害もあった。
それ以外のものも、最安で買ってくるようになり、グラムあたりの値段も計算して、お得用のサイズの在庫が我が家に増えるようになった。
私はミニマリストとまでは言わないが在庫はあまり好きではなく、家の中に使わないものがあることに対して僅かではあるがストレスを感じてしまう。
それでも、嬉しそうに「〇〇の方が⬜︎⬜︎より安かった」などを嬉しそうに言われると、在庫はいらないとは言いにくい。
あと、在庫は風呂場や、洗面所などの共有スペースを埋めているだけなので、自分のスペースにはなんの影響もないので、まだ我慢はできる。
我慢ができないほどではないが、私の生活に少し影響を与えているのが柔軟剤である。
実家は柔軟剤を使用しない過程だったのだが、一人暮らしを始めて、洗剤やシャンプーなど自分で決められることが多くなってきたので、柔軟剤も導入することにした。
値段や、店頭のテスターなどを吟味しまくって、1つお気に入りの柔軟剤を見つけた。
柔軟剤の匂いで気分が悪くなるみたいなことを聞いたことがあるし、私もあまり匂いが強すぎるのは苦手で、見つけたお気に入りはそこまで匂いが強すぎることもなく、でもいい匂いもするというところもお気に入りであった。
たまに母に会うと、服からいい匂いしてると言われて、その柔軟剤を紹介して、実家でも柔軟剤が導入される程の影響力を持っていた。
結婚する前から、奥さんと2人で住んでいたのだが、その時は奥さんも、「この柔軟剤の匂いいいやん」ってことで使っていたのだが、結婚して、子供もできて色々お金もかかるようになって、牛乳も成分調整の最安を買うルールになったので、何年か前の事業仕分けではないが、柔軟剤にもメスが入った。
私のお気に入りの柔軟剤は高い商品ではないのだが、最安の商品でもなかった。
ある日、洗濯をしようと思い、洗剤を投入して、柔軟剤を入れようとしたら、いつもと違う匂いを感じた。
違和感はあったが、とりあえず、それを入れて洗濯機を回した。
そして、後ほど奥さんに、
「柔軟剤変えた?」
と聞いてみた。
「そやねん。お得用で一番安いやつ見つけてん」
と、嬉しそうに教えてくれた。
「あ、匂い嫌やった?」
と心配してくれたのだが、匂いが嫌ってわけではないのだが、
前の柔軟剤の匂いが好きだったな、と言葉にはしなかったが思った。
新しい柔軟剤になって、かなり時間が経った。
もちろん今は慣れたし、別に悪い匂いではないので気分が悪くなることもない。
ただ、ふと前の柔軟剤の匂いが懐かしくなる時がある。
理由はわからないが今がそんな気分で、
奥さんに柔軟剤を変えて欲しいと言えばいいのだが、なんとなく言いにくい。
あとで、子供と散歩がてらドラッグストアに行って、テスターの匂いでも嗅ぎに行こうかな。
とりあえず、今はそれでいい気がする。