「わからずや」

しんきろう、みたくゆらめく
ろうそくにゆびをかざすと
うそだよってほほがゆるむの

わたしは正直ものだから写真にはうつらない
しゃくしゃく余裕ですぎゆくあるひの
うさぎの眼にも似た陽がおちてゆく
あたまは北へ、からだは南へ
さようならのかたちにめりこんだまま
もうずっと息をとめている

わからずやをしろうとしたんだ

かりそめの夜をいくつばかりかこえて
水飛沫のような透明になりたい



   

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