齋藤由佳子

イタリアに2012年移住しミラノで食文化教育ベンチャーGENを設立。地球と人と地域をよ…

齋藤由佳子

イタリアに2012年移住しミラノで食文化教育ベンチャーGENを設立。地球と人と地域をよくする食ツーリズムや食文化教育の専門。2023年JIENを発足。JIENは箱物ではなく、場に自然や人など「地域のエネルギー」を込め最大化するSense of Place(土地の五感)の設計担当。

最近の記事

土と祈りのヨーロッパ古代史

今年四十八歳を迎えた私が、12年前に訪れた南フランスからはじまった黒いマリアの巡礼と、60歳までの土と祈りの禊の旅のごく私的な記録です。 孔子曰く、人が迷いがなくなる年は40歳だから「不惑」の年という。五十歳で「天命(天から与えられた使命)」をようやく知り、その後10年をかけて人の言動を全て素直に理解出来るようになる年になるから「耳順」という。耳順は60歳、つまり還暦、命が一巡し生まれかわるということらしい。 不惑と天命の間に、なぜか中途半端な四八歳を孔子は桑年 (そうね

    • 朽ちるを愛でる人

      秋分の日に田丸雄一さんを偲んで。 田丸雄一さんについて、何か書き残したいとずっと思いながら、今年の春に永眠されたとお聞きしてから半年も経ってしまった。 最後にお会いできたのが3月24日だった。田丸さんの世界を結晶したようなMarutaという深大寺のレストランを尋ねた。その5日後にメッセージを頂いた。今度来た時は、今回見せれなかったレインガーデンや建物全体の環境への取り組みを見て欲しいこと、その時お話ししたフィンランドの森のことに触れて積極的に関わりたいと、田丸さんから頂い

      • Fermented place : Where All Beings Resonate

        寺田本家の自然酒 下記すべて転載と抜粋です。 醗酵醸造という微生物の世界では、強い者が弱い者を餌食にしてしまう弱肉強食の世界ではなく、互いに助け合い、支え合って生きる相互扶助の力が大きく作用し、“愛と調和”で成り立っていることに気づかされ、それを見て、人間も微生物のように、醗酵しながら生きれば争わなくても生かされる。 自然を学ぶ上で大きな手がかりとなった目に見えない小さな微生物の世界から、“醗酵”と“腐敗”という2つのファクターが寺田さんの全ての物事を考えるものさしとな

        • 大事なことは、全部振動が教えてくれた。

           新・ラグジュアリーからガストロノミーツーリズム、メタトロン、微生物と地球と薬草と鉱石まで「振るえる世界」と、人類のネクストステージ「共振時代」がやってくるかもしれないという夢と希望への長い独り言です。 キーワード的に散乱している感はいなめませんが、読んでみようと思って下さった方ありがとうございます。 はじめましての方、私は福島の震災の年に当時4歳と5歳だった子供2人と離婚を決意しヨーロッパに向かい、2012年からイタリアに移住して日本を外から元気にしたい一心でミラノで食

        土と祈りのヨーロッパ古代史

          文化のお値段

          ペトラ遺跡から日本の味噌蔵まで…あなたはその体験にいくら払う? あまりにも面白いことが起きたので、つい文章に残したくなりました。 私としては「ついに、そしてようやく」という感じの出来事で。 さて、突然ですが、あなたの家に誰かを招き入れて、入場料を設定するとしましょう。つまりあなたの普通の暮らし、普通に食べているもの、好きなものに囲まれた空間、ちょっとしたあなたとのお喋り、家族との団欒のひととき。そんな中によそから来た人が、あなたの普段の暮らしをぜひ体験してみたいので体験料

          文化のお値段

          おわりをはじまりにする、人類の進化へ向けて

          トイレは人間にとって不可欠な存在であるにも関わらず現代社会の中で、最も目に見えない場所に追いやられ、下水と共に流される排泄物は私たちの暮らしの中で目に見えないようになっています。排泄物だけでなく、あらゆるゴミは忌み嫌われ、まるで存在しなかったかのように跡形もなく処理され、その存在を日常で感じることもない状況は、私たちの課題意識の希薄を招いています。 「おわりをはじまりにする。」 「廃棄物のない世界をつくる。」 石坂産業という会社に数年前に出会い、とてつもない決意で、不可能

          おわりをはじまりにする、人類の進化へ向けて

          GENからJIENへ      

          みなさま、こんにちは。 2014年にイタリアで創業し、食文化教育ベンチャーとして出発したGENも今年ではや9年目となりました。代表の齋藤由佳子です。コロナ禍で住んでいるイタリアとの行き来もままならない時期も乗り越え、株式会社GENJapanとしても7年目を迎えることができ、皆様に支えていただき活動を継続して参りましたが、この12月をもってGENの活動を閉め、あらたに新会社JIENを設立することにいたしました。 GENに関わっていただいたすべての方ひとりひとりに御礼をお伝え

          GENからJIENへ      

          2021年 GENからJINOWAへ 神恩感謝のGEN Japan5期目

          今年もあと数日となりました。2020年の2月以来、イタリア🇮🇹から一歩も出ることなく、GENの活動も私たち家族の行動も制限されましたが、繋がりは国境を越え、こんな時代だからこそ深まり広がった関係もあって、本当に感謝が尽きません。 今年の振り返りをしつつ、改めてこの場をおかりして一年の「ありがとうございます」の気持ちと私たちの活動をお伝え出来ればと思います。 🎍2021年1月 生ハムの欧州調査や生産者国際交流 長期熟成の添加物なしのホンモノの生ハムづくりを目指す国内生産者に

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