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通勤時間

今日は喜びと寂しさを同時に味わう日。
1月から始まった仕事の、区切りの日だということがまずは喜びの感情。

バス通勤の時間とおさらばになるのが寂しさの感情です。
公共交通機関での通勤は人生で数えるほどしかなかったので、今回のように長期間に渡りバスを利用することは初めてのことでした。それから、私が利用していた路線が今年廃線になるのでその寂しさ分も上乗せされ余計に物悲しい気持ち。家から見える赤色の車体が好きだったなあ。


少し話がそれました。

毎日同じ時間に家を出て、停留所で待つ時間が好きでした。小雨の日は傘をささずに木陰で雨宿り。土砂降りの日は長靴まで履いて完全防備で出勤したり。
都会に住む人より待つことが苦手だと思っていましたが、待つ時間も自分を見つめる良い時間だと思えるようになりました。

車内。誰とも知らない人たちのままの関係性が好きでした。今日は乗ってこないなとかあら怪我されたんだなとかバスカード無事に使い切れてICOCAにされたんだなとか。降車ボタンもただ押すだけなのですが、その押し方で性格が垣間見えたりもしました。それに反応して降車ボタンの方もゆっくりピン…ポンと鳴ったり、ピンポンッとスタッカートがついたり個性が出て面白いものです。

ショッピングセンターの跡地にスーパーが出来るのですが、その工事風景を毎日眺めるのが好きでした。日に日に出来上がっていくさまを見るのは楽しかったです。そして車内後席に座っていると、他にもその工事風景を眺める人が何人もおられて「あなたも楽しみにされているのね」と嬉しくなったりもしました。

車内で本を読む時間が好きでした。
その主は自己啓発本でしたが、自分の中に取り入れた言葉は自分を強くしてくれます。景色も眺めたいので、前半に本を読む時間にあてて時間を有効活用できたことも良かったです。
出発地が田舎で到着時間が早いので、着いてから始業までの時間も本を読む時間にあてていました。数ヶ月で何冊か読破できた成果も自己肯定感を高められた一つの要素となりました。

それぞれの勤務地へと向かうバス車内の小さな世界。その世界から脱線するのは寂しいです。
でも新たな感情の発見や、社会の一部分になれた自信がワンステップまた自身の成長にも繋がったと思います。

仕事に関係なく、まちぶらで今後も時々利用したいなあ。


今回から文体をあえて変えました。どうもこそばゆいので。あまり型に嵌りすぎず自由に書き続けたいと思います。

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