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カルテが全てのようで全てじゃない!引き継ぎ担当時に必要な視点とスキル

はじめに

私たち接客業は特に大切にしているカルテ。
カルテにはお客様の情報が詳しく記録されていますが、 「カルテ通りに施術すればOK」というわけではないんですよね!これがセラピストの難しさでもあり、面白さでもあるように私は思います!
他のセラピストから引き継いで施術を担当する際には、 カルテの情報に頼りすぎず、お客様にとって新たな気づきや価値を提供できる視点が大切になってくるんです!

余談ですが。
私はまつ毛パーマに通っているのですが、皆さん上手で丁寧なので、特に担当を決めずにお願いしています。
そして、(表現に間違いがありますがご容赦ください)、「まつ毛パーマくらい誰がやっても同じでしょう」なんて正直思っていたのです。
でも、実際違うんですよね。カルテを見て同じようにやってくれるので、仕上がりにはそこまで大きな差はありません。だけど、その中でもたった一人のアイリストさんは【ちゃんと私と向き合って】くれたんですよね。これが、私にとってはかなり嬉しかったんです!
特に私の場合には、最低限ココだけは〜という、コンプレックスとちょっとしたこだわりがあったので、そこをしっかり向き合ってくれたのが嬉しかった。カルテには引き継いで書かれていることだと思いますが、「ただカルテを見て前回と同じで済ませる。」というものでは、もったいない!!!と感じて、つい今回はこちらをまとめてみました。


長くなりましたが。。。本記事では、 前任者とは違う視点で切り込むスキルや、引き継ぎ担当時のポイントをまとめてみました。リピートや指名につながる新たなアプローチを身につける、新しい視点になると嬉しいです!



1. カルテは大切なパートナー!だけど、なぜ情報だけに頼ると失敗するのか?

カルテには施術内容やお客様の状態を細かく記録していくと思います。ですが、

  • お客様のその日の体調やコンディションは常に変化している

  • お客様の感じ方や価値観も時間とともに変わることもある

  • 前回の担当者の視点と自分の視点は異なっていい

という点を意識しないと、「前回と同じ施術をしたのに、なぜか満足されなかった」と感じることがあるかもしれません。  

特に、私も引き継いだ前任者の失礼にならないようにと、無難にこなしてしまうことが多かったのですが、「無難に前回と同じことをする」のはまた違うんです。

→カルテの情報は大切ですが、それに縛られずに“今のお客様の状態”を見極めることが重要になってきます!



2. 引き継ぎ担当時に意識するべき3つのポイント

① 先入観を持たず、お客様の今の状態としっかり向き合い観察する

カルテには「肩こりがひどい」と書かれていても、今日のお客様の体調は変わっているかもしれません。

  • 呼吸が浅い?

  • 表情が硬い?

  • いつもより緊張している?

  • 実はホームケアをしてくれた?

→「前回は肩こりが気になるとのことでしたが、今日はどこが気になりますか?」と直接聞くのもOK。実際のコンディションを自分でも確認してみて伝えるのもあり。


② 「前回と同じ」ではなく、違う角度からアプローチしてみる

前回のセラピストが行った施術と同じ方法も良いですが、異なる視点でアプローチしてみると、新たな気づきをお伝えすることができたりもします。
例えば、

  • 「前回は首をメインでほぐしてみましたが、今日は骨盤のバランスを見てみませんか?」

  • 「いつも右肩のケアをしていますが、今日は反対側からアプローチしてみましょう!」

→視点を変えてみると、お客様が「このセラピストは違う視点で見てくれる」と信頼につながりやすかったりします。
さらに、前任者の顔を立てる意味でも、「前回は〇〇をしっかりケアをしていたみたいなので、〇〇の状態は良かったです!」と一言添えた上で提案してみると、前回と今回の相乗効果も伝えられたりもします。


③ お客様の「新たな気づき」を引き出すヒアリングスキル

お客様は自分の体の変化に気づいていないことが多いです。だからこそ、質問を変えてみて引き出すのもスキルの一つです。


  • NG例:「前回と同じで大丈夫ですか?」

  • OK例:「前回の施術後、体の変化を感じましたか?」

  • OK例:「今日は身体のどこが気になりますか?それは前回と比べていかがですか?」

→お客様自身が「今まで気づいていなかった変化」に気づくようになると、リピート率が上がることも。ちなみに、引き出すスキルは、お客様の見る目線を変えるということになります。同じ施術をしていても、引き出す=見る視線が変わるだけで、リアクションが変わることが多いように思えます。


3. 他のセラピストとの差をつける!独自の視点で切り込むスキル

① 施術の「目的」を明確にしてみる

ただ「肩が凝っているからほぐす」ではなく、

  • 「肩こりが続く原因は姿勢かもしれませんね。」

  • 「デスクワークが多いとのことですが、肩甲骨の動きを改善するともっと楽になりますよ。」

→「ほぐしてスッキリしたい」はお客様側の求めるもの。それを満たすことが目的であれば、その日行けるサロンを探し転々としてしまいます。そこで “なぜこの施術が必要なのか”を施術者側からしっかりと説明してあげるのが、お客様の納得感が増す秘訣です。


② 施術のビフォーアフターを言葉にして伝える

前任者の施術をベースにしつつ、自分のアプローチを加えることで、伝える言葉のバリエーションが増えたりもします。
例えば、いつもは肩の凝りの視点からのアプローチだったのを・・・

  • 「今日は特に腰の動きが良くなりましたね。」

  • 「いつもより脚の軽さを感じませんか?」

→ と、「今までと違う変化」を言語化してみることで、お客様は「いつもよりも効果が分かるかも!この人にお願いしたい」と思いやすくなります。


③ ちょっとした会話の違いで信頼を得る

  • 「前回〇〇さんが担当の時は、〇〇を集中的にケアさせて頂いていました。今日のお身体状態ですと、同じような施術が良いと思いますがいかがですか?」

  • 「今回は、前回とは少し違う角度からケアしてみたいんですが、もし良ければ試してみてもいいですか?」


→ “前回との違い”をお客様に意識させるだけで、比較対象ができ、あなたの施術の良さがより伝わりやすくなってくれます。


4. まとめ:引き継ぎのたった1回をチャンスに変えて、リピートや指名を増やそう!

  •  カルテを要チェックしつつも完全に頼りすぎず、今日のお客様の状態を観察する

  • ただ単に「前回と同じ」ではなく、新たな視点でアプローチしてみる

  • お客様自身が気づいていない体の変化を引き出す

  • 施術の目的やビフォーアフターを伝え、そのお客様への納得感を与える


他のセラピストからの引き継ぎは、難しさもありながも、新しい信頼関係を築くチャンス!つい、前任者に悪いな〜とか思いがちな私でしたが、実はお客様に色々と選択肢を広げてあげるためには必要なことです。
つい、目の前の自分の顧客だけに焦点を当てがちですが、前任者のファンにもなって、それがご縁があってあなたのファンにもなって、そしてさらにそれがそのサロンのファンにもなってくれることが、会社としては大きな利益になるんですよね!!!

歴代の気づいてきたカルテを活用しながらも、あなた独自の視点でアプローチして、まずは次回予約・リピート・指名につなげていきましょう!



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