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チラ裏をしまっとく箱

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最近の記事

ネタをネタとして楽しむ―廣田龍平著『ネット怪談の民俗学』早川書房 2024.10

本書は、90年代末からインターネット空間というフィールドにあらわれた怪談(掲示板やサイトへの投稿)を、民俗学の伝説研究などの手法を用いて分析した本です。 自分は、著者の廣田龍平さんより結構年上だけど、2chオカルト板が賑わっていたころわりと見ていたから、取り上げられている事象は知っているものが多くて、楽しく読みました。 掲示板には、たくさんの「名無し」(たまにトリップつき)による投稿が雑多に寄せられていましたね。 きさらぎ駅、くねくね、ヒサルキ、ことりばこ―。 懐かしい…

    • 「選定療養」でジェネリック薬品に

      先月(10月)の話です。 難病持ちのため、ほぼ隔月で通院しています。 薬局に回って処方箋を提出し、待っているところで、薬剤師さんに声をかけられました。 「…前回もご説明したのですが、今月から、すでにジェネリックが出ているお薬に関しては、従来通りのお薬をお出しすると、自己負担額が増えることになりますが…」 そういえば前回、そんなことお話しされていたかも…。 厚生労働省による医療保険改定の一環として、「選定療養」という制度が開始されたそうで。 医師の指示などの特段の事情無

      • 私が「あざらし幼稚園」にはまる理由

        「あざらし幼稚園」がユーキャンの2024年の「新語・流行語大賞」にノミネートされました。 「あざらし幼稚園」=「ピーテルブーレンアザラシセンター」(Zeehondencentrum Pieterburen)とは…。 私も「あざらし幼稚園」発の動画やライブ、ストリーミングを楽しく視ている日本人のひとり。 なんでこんなに「あざらし幼稚園」に心惹かれ、ライブを追いかけてしまうのかについて、個人的な所感を書いてみます。 まずは言うまでもないことですが、あざらしがかわいい。 赤ち

        • 障害年金の証書が届きました

          障害年金の申請が通り、証書が送られて来ました。 年金事務所に相談に行き、書類を揃えて提出したのは7月のことでした。 認定されないことは無いだろうと判断していましたけれど、やっぱりホッとします。 若いときは、奨学金を返したり失業したりで大変だったけど、爆上がりしていく保険料にへこたれそうになりながら、頑張って払っておいて、よかったです。 障害基礎年金受給の要件は、申請時に、それまでの加入期間の2/3以上の期間、保険料を納付していることだからです。 「どうせ破綻するから、国民

          選挙とテレビ報道…

          10月27日は「全国黒猫の日」だそうですね。 それはそれとして。 今回の衆議院議員選挙で、石破自民党総裁は、政治資金収支報告書に不記載があった旧安部派の議員を「裏金議員」として、公認を与えず比例名簿にも載せませんでした。 結果、半分以上落選したようです。 とくに支持者ってわけではないけれど、この、処分の「二度打ち」(すでに前総裁も処分していた)が報道されたとき、 「まるで小泉首相のときの郵政選挙みたいだな」 って、なにかいやーな気分になりましたね。 2005年。 小泉

          選挙とテレビ報道…

          自民党総裁選告示

          2024年9月12日、自民党総裁選挙が告示され、9人が届け出たそうです。 ハーバード大学ケネディスクール出身者が目につくかな(小林鷹之さん、林芳正さん、上川陽子さん、茂木敏充さん…)。 アメリカの上院議員・下院議員のもとで働いたことがある人も多いみたい(高市早苗さん、林芳正さん、上川陽子さん、河野太郎さん…)。 小泉進次郎さんの学歴もめずらしい~。 だからどうした、ってわけじゃないですけどね。 総裁選に出るほどの有力議員になるには、アメリカ留学したほうがいい。 ア

          自民党総裁選告示

          「日本語は 日本を守る 防波堤」/『日本語肯定論―〈否定〉から〈肯定〉への意識改革』津田幸男 啓文社書房 2023

          現在、世界の英語人口は15億人ほど。 世界全体の人口は約81億人なので、非英語人口のほうが多いのですが、英語は、国連をはじめとする主だった国際機関において公用語に採用されており、ビジネスや学術の場においても圧倒的に有利で、発信力も拡散力もあります。各国の旅行者にとっても、最も通じやすいのは英語でしょう。 作者の津田さんいうところの、世界の「英語支配」(「英語格差」(English Divide)とも)です。 ごくありふれた日本人として、中・高・大学(一般教養)で英語科目が必

          「日本語は 日本を守る 防波堤」/『日本語肯定論―〈否定〉から〈肯定〉への意識改革』津田幸男 啓文社書房 2023

          『絶望の果ての戦後論 文学から読み解く日本精神のゆくえ』浜崎洋介編著 啓文社書房 2024

          「米国に対する隷属関係に関する日本人の共同意識」とのテーマに基づいてピックアップされた戦後文学を、雑誌『表現者クライテリオン』の編集長と編集委員の皆さんで読み講評するという、誌上座談会をもとにした本です。 俎上にのるのは、太宰治「トカトントン」(昭和21年)から、島田雅彦「優しいサヨクのための嬉遊曲」(昭和58年)まで、だいたい年代順に全16冊。 非常に分厚い本ですが、文学論・文藝批評のたぐいは好きだし、座談会(会話)形式なので、サクサク読めました。 深く鋭い考察あり、ラフ

          『絶望の果ての戦後論 文学から読み解く日本精神のゆくえ』浜崎洋介編著 啓文社書房 2024

          投票はしましょう。

          都知事選をめぐって、著名人がXで「選挙なんて行かなくていいよ、関心もたなくていいよ」っぽい投稿をして炎上したらしい。 浮動票が動くのが怖い、組織票・固定票で戦いたい人、はそう言うのかな。 マスコミに接してないからわからないけど、ニュースやワイドショーなんかで批判されてるのかな。 むかし-調べたら2000年6月の総選挙のときだって-森喜朗さん(当時首相)が、「選挙に無関心な有権者は寝ていてほしい(意訳)」と言ったとかで(切り取りかどうかは知らぬ)、新聞もテレビも「失言だ!」「

          投票はしましょう。

          読み終わったー! 絶望の果ての戦後論 文学から読み解く日本精神のゆくえ 浜崎洋介 啓文社書房

          読み終わったー! 絶望の果ての戦後論 文学から読み解く日本精神のゆくえ 浜崎洋介 啓文社書房

          『強奪されたロシア経済』 マーシャル・I・ゴールドマン NHK出版 2003

          東西冷戦終結後、世界はどうなったか?に興味があります。 *** 1980年代末からのソビエトロシア解体期に、ゴルバチョフやエリツィンのもと経済政策を担当した閣僚たちが計画経済から市場経済への移行、国有企業の私有化(民営化)を推し進めた。 その拙速すぎるごり押し政策は経済破綻をまねき、大多数の国民を窮乏させる一方で、ごく限られた既得権益者が国富を強奪して懐に入れ、オリガルヒと呼ばれる富豪になりおおせた。 ロシア経済の歪んだ構造は、プーチンが大統領になって一部是正されたものの

          『強奪されたロシア経済』 マーシャル・I・ゴールドマン NHK出版 2003

          郵政民営化は不毛だった〜?

          高い、高いよ。 お金を生む郵貯と保険を切り離すのが目的だったかな。郵便は効率化に限界があるし、どんどん不便になってった印象。届くの遅くなったし。 いうても、めったに手紙とか出さなくなった。可愛い切手を買ったりはするけど。

          郵政民営化は不毛だった〜?

          『職場を腐らせる人たち』片田珠美 講談社現代新書 2024

          職場にいる厄介な人の15のタイプを、臨床を通じて著者が遭遇した例をあげながら解説。 彼らの問題行動の原因は、たいがい羨望、嫉妬、保身、自己愛からくる、怒りや不安である。 たまに必要もないのに、職場でもめごとを起こしたり、同僚を陥れたりして喜びをおぼえる悪質なのもいる。 基本的に、そういう人を変えることはできないので、こちらが対処するしかない。 ターゲットにされにくい人間になる。できるだけ関わりを避ける。 新書という媒体なこともあり、どちらかといえば若い人向けなのか、部下や後

          『職場を腐らせる人たち』片田珠美 講談社現代新書 2024

          亡くした猫の夢をみた

          カーテンから朝の光が漏れはじめたころ、去年の夏に死んでしまった猫の夢をみた。 車通りが激しい広い道路。 歩道の端に、自動販売機みたいに3段ケージが置いてある。 そこに、猫が入っていた。 覗くと、お水用の器がカラになりかけている。 器を取り出して、水を汲みにいった。 戻ってくると、猫がいない。 周囲を見まわしたが、車も歩行者も多いなか、猫の姿はみつからない。 むちゃくちゃ焦って、猫を探して走り出した。 いない!いない!どうしよう!どうしよう! …夢をみながら、これは夢だとわ

          亡くした猫の夢をみた

          安易な「取って、配る」政策はやめてほしいな。

          仁徳天皇の有名な逸話にもあります。 民の困窮ぶりを知った天皇は、三年の間、免税をなされた。 余裕のある者から取り立てて、貧しい者に配るようなことはなさいませんでした。 ただ、取るのをやめただけ。 それで民の暮らしぶりは良くなった、と。 一般的な子育て世帯の家計を支援するならば、期間限定で税率を下げたり、控除額を増やしたりすればよくないですか。 これ以上、お上が「取って、配る」お金の名目を増やすのは、どうも感心しません。

          安易な「取って、配る」政策はやめてほしいな。

          「NPO法」成立の立役者加藤紘一元自民幹事長と加藤鮎子大臣父娘

          はじめに 国会答弁の初々しさが話題だった加藤鮎子こども政策担当大臣。 御父君は、加藤紘一元自由民主党幹事長(1939-2016)です。 平成12年(2000)11月の「加藤の乱」で記憶される人物ですが、90年代には「宏池会のプリンス」「総理に一番近い男」と称される有力政治家でした。 この加藤紘一氏が、平成10年(1998)の「非営利活動促進法(通称「NPO法」)」の成立に積極的に関与したことを示す資料があったので、メモしてみおきます。 加藤紘一幹事長の鶴の一声 下に掲げ

          「NPO法」成立の立役者加藤紘一元自民幹事長と加藤鮎子大臣父娘