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イギリスの天気予報の英語表現#4 風と嵐

イギリスは風がよく吹きます。風力発電には向いている国ですね。しかし歩くときは風は妨げになります。フットパスを歩くときは天気予報は雨だけでなく風もチェックしましょう。強風になると海岸沿いなどの崖では途中で身動きが取れなくなることがあります。

gentle winds 

穏やかな風ということです。
There will be gentle winds tomorrow. 明日は弱い風となるでしょう。
さらに弱い風はLight windsとも呼ばれます。
とても弱い light < gentle 弱風 < moderate まあまあ強い の順序でしょうか。

breeze そよ風

イギリスの天気ではよく出てきますね。弱風ということですが、風の強さというより、風の心地よさを表した英語表現ではないでしょうか。強さの段階としては、Breezeの中でも弱い(light)、強い(strong)など段階がいろいろあるわけです。
形容詞はbreezyです。こちらのほうが天気予報では多いかもしれません a little breezy day
Monday will be breezy with outbreaks of rain. 月曜日は雨と共に風が吹くでしょう。

gust 突風 

一般にはよく使われますが、天気予報の中ではあまり使われない表現ですね。突風ということは継続しているわけではないのでしょう。いつ来るか予想がつかないと思われますので天気予報ではあまり使われないのでしょうかね。

gale 強風

これは単に強い風というより、もはや嵐のときの風のレベルを示すものでしょう。嵐の程度を示すイギリスのThe Beaufort scale (ビューフォート スケール)で定義されているあるレベルの風の強さになります。

storm 嵐

イギリスは冬に嵐が多いのですね。最近は台風のように名前をつけるようになったようですがあまり一般的ではないですね。
余談ですが風が強いと近隣の住宅からいろいろなものが道路に飛んできて危ないので通行止めになったことがありました.
最新のStorm情報は以下のMet Officeのリンクから得られます。

blustery

これは日本語だと暴風という意味でしょう。風の強さのレベルを示すというよりは、荒れている感じを表す表現でしょうか。天気予報でよく使います。
形容詞が普通ですが、名詞としても使いますね。
Blustery wind
A windy day tomorrow with blustery.
基本的に風が暴風であることだと思いますが、形容詞としてWind以外も使えます。
blustery showers 風と雨の組合わせなので、暴風雨でしょうか。

風の強さの指標

イギリスではMetrics単位系(メートル法)が採用されていますが、なぜか風速についてはmile per hourのほうがよくつかわれるようです。天気予報のウェブサイトでは表示を時速マイルから、時速キロメートルに切り替えられるものが多いようです。ちなみに日本では通常は風の強さは時速ではなく秒速でm/sですね。
日本の風の表記について気象庁の以下のリンクに説明があります。

イギリスでは風の強さ、特にに嵐のような強い風ではビューフォートスケールというのがあります。

The Beaufort scale (ビューフォート スケール)

The Beaufort scale is an empirical measure that relates wind speed to observed conditions at sea or on land.
もともとは海の波の立ち方から風の強さを知ることができるのではということで風の強さを定義するにはどうしたらいいかということでできた指標のようです。イギリス海軍というのはいろいろなことを試みたのですね。

どなたかがBeaufort scaleのアニメーションを作っていましたので紹介します。

Fujita scale (フジタスケール)

日本ではあまり知られていないのですが、シカゴ大学のプロフェッサーフジタが考えたハリケーンの強さのようです。
The scale was introduced in 1971 by Ted Fujita of the University of Chicago, in collaboration with Allen Pearson, head of the National Severe Storms Forecast Center/NSSFC (currently the Storm Prediction Center/SPC).

フットパスと風

フットパスを歩くとき、特に海岸沿いや山の場合は天気予報で風の強さをチェックしてください。雨はなんとかしのげても、風が強くなると動けなくなることがあります。
WalesにあるSnowdonという山に登ったことがあるのですが1000m程度の山なのですが、稜線で風が通り抜ける場所があり強風で身動きが出来なくなったことがあります。イギリスの山は岩と草しかなく木で遮るものがないので風が強い日はもろに体に吹き付けるのです。

コラム イギリスの風力発電

海沿いにいくと沖合に風車がたくさん並んでいます。すでにイギリスの総発電量の20%ー30%程度(風により変動)は風力発電のようです。日本だと設置しても風が思ったように吹かないので期待したほど発電できないことも多いのですが。
ちなみにStormが接近して強風となると、風車が壊れてしまうので羽の角度を変えて風車を止めてしまい発電できなくなります。風がしっかり吹いているのに風力発電できないのは不思議な気がしますが。