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MBA中盤戦。

お久しぶりです。冬学期も終わり、いよいよ終わりが見えてきました。授業の内容の紹介ののち、前回感じた課題に対してどう取り組んだのかを振り返っていきたいと思います。


冬学期のカリキュラム

冬学期からは、選択科目が発生し、3科目取ることとなります。私は、以下のような科目を取りました。(*はグループワークのある科目です)
(必修)
 ・Corporate governance and ethics(コーポレートガバナンスと倫理)
 ・Digital business(デジタルビジネス)*
 ・Marketing(マーケティング)
 ・Strategy(経営戦略)
 ・Negotiation Lab(交渉)*
(選択)
 ・Creative, Art and Media Management(クリエイティブ産業)*
 ・New Venture Finance(ベンチャーファイナンス)*
 ・Marketing and Innovation in Emerging Economecs(新興国マーケティング)*
(イースター休暇)
 ・Grobal Consulting Project*

冬学期からは、必修授業でもグループワークの割合が増え、加えてグループの中でどう貢献するかを試行錯誤するために、意識的にグループワークの求められる選択授業を取りした。特徴的だったものをいくつか紹介します。

Negotiation Lab

交渉の授業です。1対1の交渉からはじめ、最終的には6人での交渉を行いました。内容は、M&Aや港湾開発、911後の再建など様々ですが、基本的にはケースを読んで、自分の立場や利益を理解した上で、1時間程度の交渉を行います。

同じMBAでも、様々な交渉スタイルの人がいました。自分の考えを曲げない人、ロジカルかつ用意周到に主張を準備してくる人、場の雰囲気に流されてしまう人など。この中で、自分は個人の利益より、全体の利益や長期的な関係性を優先するタイプであることに気づけたことが興味深かったです。

Creative, Art and Media Management

アート、コンテンツ産業にフォーカスした授業です。約10人程度の少人数の授業で、双方向での議論ができました。この中で最も印象的だった内容は「ビジネスVSアート」の状況下での意思決定に関する議論があったことです。具体的な設定は以下のようなものでした。
・自分がCEOとして経営する会社のエントランスに、ルネサンス期の裸婦像が置いてあり、これは社員の誇りとなっている。
・しかし、新規取引先の候補の担当者から、自社のCEOはその像を卑猥なものだと感じるので撤去してほしいという依頼があった。
・こうした場合、どのような意思決定をするか。私は、顧客獲得のメリットと、従業員のモチベーションを下げるリスクの比較をすべきといういかにもなことを言ってしまったのですが、他のメンバーからは、布をかけて別の作品にできないかといったクリエイティブな意見が出てきたことが面白かったです。

Marketing and Innovation in Emerging Economies

新興国市場でのビジネスをする際の戦略に関する授業です。インドや南米を例に、インフラ面・政治面などに焦点を当てて、どのようなビジネスチャンス/リスクがあるのかを学びました。必修授業であるMarketingだと、どうしても一般論になりがちな中、新興国に焦点を絞ることで、より具体的・実用的な議論が可能になりました。

ちなみに、最終プレゼンはインド人6人+私で行い、その中で個性派インド人達を統率する強力なリーダーシップを持つリーダーに出会えたことも大きな収穫です。

Global Consulting Project (GCP)

イースター休暇に4週間フルタイムでコンサルティングプロジェクトを行いました。学校がプロジェクトを用意するケースと、学生が自分で探してくるケースの両方があるのですが、私は学校から提供されたプロジェクトを選びました。

私のクライアントはスペインの大手アパレル企業で、サステナビリティに向けた戦略立案がプロジェクトの内容でした。最初の3週間はリモートで、最後の1週間現地に訪問し、最終プレゼンまで終える流れでした。最後の1週間は、現場の社員からの様々なインプットを受けながら、毎日朝から深夜まで議論をするような過酷スケジュールでした。

スペインのオフィス。本当に素敵な場所でした。
会社内を案内してもらっている図


プロジェクトの中で、私はゴールから遡りフレームワークや調査手法を検討すべきと提案したのですが、他のメンバーからは一旦調べた後で、提案内容を考えていこうという真逆の意見が出ました。結局私が折れたのですが、プレゼンになって、各プロセスがパズルのピースのようにハマり、振り返ってみると最善のアプローチだったように感じます。「不確実性を受け入れてまず手を動かしてみる」という選択肢も持っておくことの重要性を感じました。

振り返り

さて、前の投稿で掲げた目標について、進捗を確認してみます。振り返り大事ですね。

英語の上達

まだ完璧からは程遠いものの、次のような感じです。
・集中すればある程度聞ける。ただ、ネイティブの自然なスピードは厳しい。
・議論の中で、集中して聞くべき箇所、聞き流していい箇所のメリハリもある程度わかる。
・喋ることへの抵抗は無くなってきていて、議論でも積極的に発言できる。
・他方、日常会話で話を広げることには引き続き苦労。また、表現のレパートリーが広がっている感覚が少ない(同じような表現を使ってしまっている)。

友達作り

3月にはケンブリッジマラソンに出たり、仲良くなった友達からピクニックに誘ってもらったりなど、個人的な繋がりが強まりました。また、GCPで同じグループだった人とは、同じ困難を潜り抜けた戦友のような関係性になりました。

ハーフマラソンに参加!
ピクニック@Darwin College

軸を持つ

引き続き苦労したポイントですが、日本人としての貢献を意識した数ヶ月でした。特に、4月にはジャパントレックを行い、京都・大阪・東京に訪問し、企業訪問と観光を行いました。

@大阪城
企業訪問パート


リーダーシップ

特にGCPでは、自分から進め方を提案し、方針を描くことにチャレンジしました。部分部分では議論をリードできたものの、全体の流れを大きく変えることは十分にできませんでした。課題は、自信を持って周りを説得し切ることができなかったこと。自分が方針を決める場合、成果物のクオリティを含めて責任が伴う中で、それを負う覚悟が不十分だったことが背景にあると思います。

最終学期は、学部を超えた繋がりを作ることと、人と比べず自分らしく過ごすことをテーマにしていこうと思います。


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