見出し画像

歯車として使い捨てされる会計年度任用職員をめぐる問題


『四国新聞』(2024年7月11日付)では、「非正規職員の不満続出」という記事が紹介されていました。

「自治体、15分時短で退職金回避か」という問題で、いわゆる非正規公務員の待遇の劣悪さを行政自体が招いているフシがあり、その「『パート扱い』国見直し要請」している問題です。

こちらの問題については、昨年から今年初頭にかけて専門家の方からお話を伺う機会に恵まれ、「財政難の自治体が、正規職員の穴埋めとしてパートを増やし、こうした職員が市民生活に必須の業務を担う『エッセンシャルワーカー』となっている=西山志保(立教大)」との指摘の深刻さをヒアリングしたところです。

県内の市町でも取り組みに温度差があると聞いています。

2000年代より、公務員叩き(僕はその叩きへの利益誘導には大きな問題があると考えていますが)以来、先進国では、一人あたりの公務員数では底辺に位置するようになったbのが今の日本の状況です。

その穴埋め構造に対する民間の「右へ倣え」がより劣悪な就業環境を拡大再生産させているのがトータルな日本社会の状況です。

多度津町での状況をヒアリングしながら、より前へ進めていけるように取り組みたいと考えています。

大切なことは、より大変な環境にある人間を叩いて溜飲を下げるのではなく、自分自身の今の環境が果たして妥当なのかを誰何しながら、ともにお仕上げていくという認識や取り組みが必要なのではないかと考えています。またそれが政治の役割ではないでしょうか。

氏家法雄/独立研究者(組織神学/宗教学)。最近、地域再生の仕事にデビューしました。