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【17】音楽の話-4:よしだたくろう 2022.5.19

 今回は吉田拓郎の話をします。
 バルトーク、Ezio Bossoさん、平城山ときて吉田拓郎と 脈絡がなくて失礼しますが、僕はクラシックもフォークもポップスも 民謡も演歌もアイドルソングも、どこの国の音楽か、 男か女かなども、ついでにいうと音楽であるか、写真や絵や詩や短歌や俳句や小説であるかも一切問わず、ただそれが自分の心に響くかどうかだけで判断しようと思っているので、これからもジャンルには関係なく色々なことを書いていこうと思っています。
 それで拓郎ですが出会ったのは大学生の時でした。
 当時はクラシックにはまっていて、図書館でレコード芸術などを見てはこれはどんな曲なんだろうと想像していたのですが、何しろお金がなくて気になるレコードをあれもこれも買うことなど到底できないので、一番安いFMチューナーとオープンリールのテープデッキを買って、エアチェックでライブラリを増やすことにしていたのです。そして、いい曲がかかるとすぐに録音できるようにいつもテープは録音可能な状態にしてスタンバっていました。 
 そんなある日の真夜中に目を覚まし、「バルトーク」の記事で書いたように深夜にクラシックを放送してくれることが有ったので、FMの電源を入れてチャンネルを切り替えていた時突然耳に飛び込んできたのが、あの伝説の第3回中津川フォークジャンボリー1971年の「人間なんて」だったのです。
 異常な熱気と迫力を持った前奏、そして「人間なんてララーラーララララーラー・・」を延々と繰り返す割れてかすれた声「なんだこれは、汚ったねえ声だな。」とすぐにチャンネルを変えようと思ったことを今でも覚えています。
 ふと思い止まってその繰り返しを聞いているうちに、「ア、これはだめだ!」とガバと起き上がってテープの録音をスタートさせていたのです。

 私はその頃日本のフォークについては何も知らず、拓郎の名前も全く知らなかったのですが、この歌に衝撃を受け、次の週の深夜、またやらないかなと同じような時間帯にラジオを付けてみたら、よしだたくろうのミニ特集とかいう感じで「夏休み」と「面影橋」をやったのです。

 これでもうKOされたという感じで、気付くと拓郎が日本放送で深夜放送のDJをやっていて毎週欠かさず聞いていましたね。
 あれからウン十年、拓郎もこっちも年を取って見る影も亡くなったけど、当時の拓郎はかっこよかった。
 拓郎が「イメージの詩」で、「かっこいいってのはなんてかっこ悪いんだろう」と歌っているのだけど、拓郎については色々と駄目でかっこ悪いことを全部含んでかっこいいと思えていました。
 拓郎とタメを張れるような歌手と言ったらは私は中島みゆきさん一人しか思い浮かびません。みゆきさんのツアーライブの「背広の下のロックンローラ」とかを聴くと、残ったのはみゆきだけだったかという感慨を抱きます。
 拓郎の歌というのは単なる歌というより、音楽と歌詞と歌が一体になって観客を巻き込む強烈なアジテーションであるという風に感じます。
 反骨精神とパワーと、このような歌が有ったことを知って令和の人達が何を思うのか知りたいと思います。
 拓郎の歌には好きな歌が多過ぎてしかもレコードとライブで全く違うアレンジにしてくるし、ライブも毎回変えてきて、それがどれも面白いので選ぶのに困ってしまいます。
 いくつかリンクを載せますが、もし興味を持ったらもっともっと深堀してみてください。

*たくろうの「結婚しようよ」が大ヒットしフォークがメジャーになったのですが、やはり「結婚しようよ」は名曲ですね。

*落陽はファンの間で一番人気のある曲、高中のギターのバージョン、拓郎の弾き語りでこんなに違うがどっちもいい。祭りのあとは美空ひばりさんがカバーしている。

弾き語りバージョンはリンクが切れてしまったので代わりに「されど私の人生は」という曲を紹介します。この曲は珍しく拓郎ではなく斎藤哲夫さんという方の作詞作曲をカバーしたものです。
つま恋でのこのバージョンはギターとハーモニカという初期の拓郎のスタイルが見ることができ貴重だと思います。シンプルでストレートに刺さってくる、改めて名曲名演だと思いました。

*カバーと言えば、「神田川」もあります。

本家、かぐや姫と、聴き比べてみてください。

*かぐや姫

*たくろう

完全に自分のものにしてしまっています。

*伽草子も好きな曲。他にも、春だったね、たどりついたらいつも雨降り、舞姫等々沢山いい歌があります。

 拓郎の歌を聴くと蘇るものがあって、冷静ではなくなってしまう所があるのですが、ここまで読んでくれてありがとうございます。

 ユーチューブにこれらの曲を載せていただいた方々有難うございます。
 もし拓郎の歌を聴いて何かコメントをくれたら嬉しいです。
 ほんとのことをいうと、中津川フォークジャンボリーが開かれ拓郎が出てきた時代背景を知る必要があるのかもしれないですが、もしそこまで興味がある人がいてリクエストがあれば書くかもしれません。

 



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