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UI/UXデザインの全体像を学ぶ|『UI/UXデザイナー養成講座』

デザイン学校でUI/UXデザインを一気に学び始めた際、頭の中が情報で溢れ、整理がつかない状態になりました。そんなとき、俯瞰して全体を見渡せる書籍を探して書店を歩いていたところ、この『UI/UXデザイナー養成講座』を見つけました。この本は、UXとUIの両方を網羅的に解説してくれていたため、混乱していたわたしの頭の中を整理する助けとなりました。


UXデザインのプロセス

本書では、UIとUXの違いからスタートし、デザイン思考、デザインリサーチ、ユーザーモデリング(本書では「定義」と表現)、アイデアコンセプト、プロトタイピングまで、UXデザインのプロセスを網羅的に説明しています。特に印象的だったのは、関連するUXデザインの書籍を多数紹介してくれた点です。私も実際に、いくつかの本を購入しました。

例えば、『ユーザーインタビューのやさしい教科書』は、デザイン学校でも紹介されましたが、ユーザーインタビューのやり方が非常に詳細に書かれており、実際の経験に基づいて構成されています。また、『アイデアのつくり方』という書籍も本書で紹介されており、これは15年以上前に一度読んだもので懐かしく感じたのですが、改めて読み直して新たな気づきを得ました。これらの書籍については、後日改めて紹介したいと思います。

UIデザインの基本を網羅

UIデザインに関しても、正直「なんとなく知っているつもり」でしたが、本書を読んでみると、非常に体系的に整理されていることが分かりました。例えば以下のような具体例が挙げられています:

  • スクリーンサイズ(Retinaディスプレイが2倍、Retina HDディスプレイが3倍ということも初めてしっかり理解しました)

  • シグニファイア(デザイン学校初日に学んだ概念)

  • メンタルモデル(ユーザーが持つ期待や使い方のイメージ)

  • 最小タップエリア(iOSでは44pt以上、Androidでは48pt以上)

これらの概念は、これまで感覚的に理解していたもので、デザイナー任せにしていた部分でしたが、本書を通じて一つ一つ体系的に理解できました。これを読んで、UIデザインをもっと自分で考える必要があると感じました。

デザインシステムの重要性

本書のもう一つの注目ポイントは、「デザインシステム」についての解説です。デザインシステムは、プロダクトのデザインに一貫性を持たせるためのルールやガイドライン、UI部品などを含む統合的な枠組みです。これにより、デザイナーの判断が一貫し、プロダクト全体に統一感が生まれます。

特に興味深かったのは、ビジュアルアイデンティティ(VI)やブランディングの部分です。本書で紹介されていた以下の書籍も購入し、会社のブランディング戦略に活用しました。ブランディングという言葉は難しそうに聞こえますが、著者の親しみやすい説明で、挑戦する勇気をもらいました。

デザインの基礎を再発見

本書ではさらに、タイポグラフィ、カラー、レイアウト(グリッドシステム)、アイコンといったデザインの基礎についても触れられています。これらは私がこれまで深く考えず、デザイナー任せにしてきた領域でしたが、初めてしっかりと理解する機会を得ました。

その後、デザイン学校でも同様の内容を学びましたが、本書のおかげで予習ができ、知識がさらに深まりました。無知であることを認識し、学ぶことの重要性を感じた一冊です。


まとめ

『UI/UXデザイナー養成講座』は、UI/UXデザインの全体像を理解し、各プロセスをしっかりと把握するための素晴らしいガイドです。頭の中で断片的だった情報が一つに整理され、プロダクト設計に対する視点が大きく変わりました。はじめてUX/UIデザインに携わる方には、俯瞰する意味で一度読んでみてはいかがでしょうか。
今後も、関連書籍の紹介を続けていきますので、お楽しみに。


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