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デザインと色彩理論を学ぶ旅|カラーコーディネーター検定試験の挑戦
デザインの中で色を決めるとき、どうしても感覚に頼ってしまいがちでした。
いろいろな配色の本を手に取ってみたり、配色サイトで色を試してみるものの、「本来どうやって色を決めるべきなのか?理論を知りたい」と思っていたところで、書店で見かけたのが「カラーコーディネーター検定試験」でした。
今日はその試験を受験してきたので、試験内容や学びについてお伝えできればと思います。
カラーコーディネーター検定試験とは
カラーコーディネーター検定試験とは、日本商工会議所が実施する資格試験で、色に関する幅広い知識を習得することを目的とした試験です。
色彩の知識や色彩理論、配色の基本などを学び、業界や場面に応じた色彩の活用を行う力を評価します。試験においては、色彩理論や配色の基本などに加え、ビジネスやデザイン、ファッション、インテリア、建築など、さまざまな分野で色彩を効果的に用いるための幅広い知識を問います。
試験には、スタンダードクラスとアドバンスクラスの2つの級があります。スタンダードクラスでは色彩理論の比重が大きく、アドバンスクラスはファッションやメイクアップ製品、インダストリアルデザイン、街の環境色彩など、デザインの歴史のようなものも出てきます。
恥ずかしながら後で色彩検定を知りましたが、多分アドバンスクラスの内容は、色彩検定の1級の内容相当なのかな(レベルがよくわかっていないのですが)と思います。
試験の学習とは
最初に手に取ったのが、スピード合格! カラーコーディネーター【スタンダードクラス】テキスト&問題集です。配色の原理などがわかりやすく解説されていて、今までなんとなく色を決めていたものが、アメリカの色彩学者ジャッドがまとめた4つの原理(①秩序の原理、②親近性の原理、③共通性の原理、④明白性の原理)に沿って決められるという理論を知ります。
そしてスタンダードクラスの参考書を勉強してみて、このペースだとすぐに参考書が終わってしまうので、受験日まで日数を考えるとアドバンスクラスまでいけるかな、と思いながら試し試しで買った本が、スピード合格! カラーコーディネーター【アドバンスクラス】テキスト&問題集です。ただこのアドバンスクラスでは、色彩理論から発展して、色覚の多様性/カラーユニバーサルデザインの話や光の特性、さらにはファッションカラー、メイクアップ製品、インテリア製品、プロダクツ(商品)、環境色彩、プレゼン技術、そしてデザインの歴史/ファッションカラーと非常に幅広く、結構覚えるのが辛かった・・・です。
このテキスト&問題集は、解説と練習問題が交互に出てきてくれるので、知識定着にはとてもよい形だと思いました。最後には総合問題もついていて、3回くらい繰り返して知識定着を図りました。
あとは他にも問題集はないのかと書店を見ていたのですが、色彩検定の問題集の方が多く、カラーコーディネーター検定試験は本当に上記のものしかなく、ふと目にしたのが東京商工会議所が出している公式テキストでした。公式テキストにしかない内容が出題されるとまずいのかなと不安に思って購入しました。
ただこちらには練習問題などはなく、本当に解説のみです。テキストも大きいので重いくて持ち運びもしにくく、内容も、先に紹介したテキスト&問題集には基本的にすべて網羅してあることもわかりました。実際の受験のときには、重箱の隅をつつくような問題が出ていて、終わってから、これは流石に公式テキストにしかない内容なのかな・・・と思って見直していましたが、しっかりと最初に紹介したテキスト&問題集にも解説されていましたので、テキスト&問題集だけあれば十分なのではないかなとは思いました。
1点良い点は、すこし紙面に余裕があるせいか、写真などが少し多いというところでしょうか。あと値段が、とても高かったです・・・。2冊で約9000円なので、ちょっと高いですね。
![](https://assets.st-note.com/img/1731253268-oFacQyrLIgmsGN1uPMA7iW4U.jpg?width=1200)
11/10に受験するまでに、試験勉強を開始したのが受験申込み期間(9/20〜10/1)の開始日(9/20)くらいで、スタンダードクラスの勉強をしながらアドバンスクラスまで間に合いそうかどうかを見極めて、9/30くらいに申込みをしましたので、約1.5ヶ月程度の勉強時間でした。主にはオフィスまでに行き帰りと、土日に集中的に勉強(1日2−3時間程度)をしていました。
試験を受けた感想
試験は90分。自宅で受けたのですが、ずっと全画面を共有し、カメラでずっと監視されているような感じでした。試験前には不要なアプリの起動は終了させられ、部屋の中を360度カメラで映すように言われ、手鏡で(これは事前に用意する必要あり)パソコンに付箋などが貼ってないかを事前にチェックするという、とても用意周到でとてもでないけど、不正行為はできない環境です。飲み物を飲んでいいんですか?と聞いたら、飲んだ時点で失格と言われましたので、確認しておいてよかったです。
90分あるのでじっくりと設問を読んで、丁寧に回答し、最後に見直しをするとちょうど終了5分前くらいでした。5分前にそのまま終了して出てきましたが、すぐに結果が出てきます。結果はなんとか84点で合格。
これまで漠然と色に向き合っていて、Figmaのカラースケールを開いても、恥ずかしながらどのように見るのかが(そのスケールの意味がなんなのか)理論的に分かっていなかったのですが、
・PCCSやマンセル表色系などの知識が体系的に得られたこと
・配色の原理について体系的に把握できたこと
はとてもよかったです。
そして私の場合はヘルスケア領域にいることもあり、色覚についての知識やカラーユニバーサルデザインなどにはとても興味があったのでこれも体系立って知ることはとても有意義な勉強となりました。
それ以外では実は歴史がなかなか頭に入ってこなかったのですが、その建築物ってそのような位置づけだったのか、など初めて知ることが多く、これまで全く立っていなかったセンサーなので、今後関連の情報を得てみたいなと思いました。美術館などに行く興味が湧きそうです。
その歴史の中で、東京都庭園美術館(旧朝香宮邸)は行ったことがなかったのですが、アールデコ建築であったとのことで紹介されていました。目黒にあるようなので、今度、行ってみようと思います。