北東インド(10) ジロ渓谷
朝一のスーモでジロへ向かう。ジロはアパタニ族が昔ながらの生活を維持しているという美しい渓谷の町らしい。
2時間ほど走り、山道を下ると一気に視界が開けてきた。ジロ渓谷に入ったようだ。埃で曇った車の窓を開けて外を見回すと、ずっと先まで広がる水田とその水面に反射した青空が目に飛び込んできた。
宿はすぐに見つかったので荷物を置いて散歩をする。
川で木の棒を使って釣りをしている子供や田植えをしている女性達を見ていると日本の田舎にいるような懐かしさも感じるが、市場ではアパタニ族伝統の入れ墨とノーズプラグ(鼻につけるでかいピアスみたいなの)のおばあちゃん達がいたりして、異国情緒と懐かしさで不思議な感覚になる。
Shilongシロンの市場でも見かけたバナナの花(蕾)が売られていた。宿のお兄さんにあれを食べたいと言う話をしたら夕飯にそれを使ったシチューのような料理を作ってくれた。味はほとんどなく、サクサクした線維の食感が楽しく、悪くないねぇ、と思っていたら徐々にアクを感じるようになってきた。「美味しいか?おかわりもあるよ?」と言われたので丁重にお断りした。
多民族国家と呼ばれるインドだがアルナーチャルプラデシュだけでも50以上の民族、80以上の言語があると言われている。宗教もタワンあたりは仏教、ジロあたりはキリスト教が主要な宗教となっている。今回の旅もアルナーチャルプラデシュのごく一部だけ。まだまだ知らない世界があるなぁと改めて思ったのでした。
パヤアローパチョ(=アパタニ語の「ありがとう」)
ゆっくり過ごして疲れを癒して帰国します。