イシヅカサトシ

旅好きな鍼灸師。2018年は中米ニカラグアで鍼灸を教えたり施術したりしてました。今はフリーで活動。

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旅好きな鍼灸師。2018年は中米ニカラグアで鍼灸を教えたり施術したりしてました。今はフリーで活動。

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最近の記事

北東インド(10) ジロ渓谷

朝一のスーモでジロへ向かう。ジロはアパタニ族が昔ながらの生活を維持しているという美しい渓谷の町らしい。 2時間ほど走り、山道を下ると一気に視界が開けてきた。ジロ渓谷に入ったようだ。埃で曇った車の窓を開けて外を見回すと、ずっと先まで広がる水田とその水面に反射した青空が目に飛び込んできた。 宿はすぐに見つかったので荷物を置いて散歩をする。 川で木の棒を使って釣りをしている子供や田植えをしている女性達を見ていると日本の田舎にいるような懐かしさも感じるが、市場ではアパタニ族伝統の

    • 北東インド旅(9)最大の危機

      タワンを後にして今回の旅の最後の目的地Ziroジロへ向かう。ジロはタワンから500km以上東に行ったところにあるアパタニ族の住む渓谷だ。直通のスーモがないので、一旦イタナーガルという町へ。 ここはアルナーチャルプラデシュの州都なので宿もすぐに見つかるだろうと油断していたのだがこれが失敗だった。どのホテルも満室なのだ。これまでは3件ほど宿をまわれば手頃な宿が見つかったのだがもう10件以上まわって全て満室である。そんなバカな。そんな観光客がいるわけないがな、と絶望し最後に断られた

      • 北東インド旅(8)チベット納豆に出会う

        宿の女将さんが作ってくれた朝食。手作りのふかふかパンとヤクのミルクで作ったチーズが入った超コッテリ濃厚シチューといった感じ。これもチリが入っておりなかなかの辛さ。このパンの量とミルクシチューの割合おかしくない?と思うのは早とちり、濃厚さと辛さを考えるとこの割合でちょうど良かった。それでも「もちろんゲスト用に辛さ控え目で作ったのよ」と言ってニヤリと笑っていたが。 今日はローカルマーケット巡り。インドの本土ではほとんど見ることのない魚の干物や、枝付きの青山椒などを見つけた。モモ

        • 北東インド旅(7)タワンの恋愛放浪詩人

          昨日の激辛プタンのせいなのか、夜中突然お腹の違和感を感じてトイレに駆け込んだ。やはりお腹が緩くなっている。 不安を感じながらそのタワン行きのスーモに乗った。なんとか6時間半持ち堪えてタワンに到着。 宿を見つけて、さっそくタワン修道院へ。タワン修道院はラサのポタラ宮に次いで大きなチベット修道院と言うだけあって、敷地内には中心の寺院だけではなく、寮のような建物や食堂、博物館などがあり、イメージ的には規模の大きな大学のような作りになっている。ちょうど「砂曼荼羅」を描いているお坊さ

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        • 北東インド旅
          10本
        • ニカラグア生活
          19本

        記事

          北東インド旅(6)辛さで唇が2倍に膨れる

          交番のおじちゃんに見送られてスーモ出発。 スーモの中であった若い男の子と話をしてたら「この辺りは犬が多いから犬に気をつけろ」と言って犬に噛まれて血だらけになってる写真を次々に見せてきた。何枚あるんだってくらい沢山見せてくる。警告したいのは分かったからもういいよ、と言うとなんだか物足りなそうな顔をしていた。 6時間ほどでBomdila着。標高2100mにある山の斜面にある美しい町だ。ここまで来ると雰囲気はぐっとチベット感が増し、どの町にも必ずチベット仏教の寺や修道院がある。早速

          北東インド旅(6)辛さで唇が2倍に膨れる

          北東インド旅(5)いざアルナーチャルプラデシュへ

          アルナーチャルプラデシュとは「太陽の昇る地」という意味らしい。インドの中では最も東にあるので最初に太陽が昇るわけだ。「日出ずる国ニッポン」から「太陽の昇る地アルナーチャルプラデシュ」へやって来たのだ。 今いるTezpurはアッサム州。紅茶でお馴染みのアッサム。ここから州境の町Bhalukpongに向かう。乗り合いオート(トゥクトゥクみたいなやつ)をお茶畑の中を乗り継いでBhalukpongに向かう。 途中からヒマラヤ山脈を登っていくため高度が上がっていく。湿気を含んだムワ

          北東インド旅(5)いざアルナーチャルプラデシュへ

          北東インド旅(4)インドのカレーにやられる

          Shilongはメガラヤ州の州都で標高が1500m位あり避暑地として人気らしい。とはいえ中心部は車が多すぎて落ち着かないので、2キロほど離れた宿でゆっくりすることにした。 2日目の夕方、パーミットのPDFが届いた。2〜3日と言われて2日で届くなんて思いもしなかったのでマンゴーを4個も買ってしまっていた。しょうがないので2個は食べて残り2個は持っていくことにする。 次の日早速移動を開始した。北東インドでメインの移動手段はスーモ(「モ」にアクセント)と呼ばれる乗り合いミニバンだ。

          北東インド旅(4)インドのカレーにやられる

          北東インド旅(3)IT大国インド

          パーミット申請のためにまずArunachar Bhawanという建物へ向かう。 ほったて小屋を想像して行ったのだが、大使館のようなちゃんとした建物で安心した。入り口で警備員さんにパスポートを見せて中に入る。受付の人に要件を話すと、「今担当者がいない」という。 そして「これがその人の番号だから電話してみて」といって電話番号を見せてきた。建物はちゃんとしていたが対応はやはりインドであった。で、その番号に電話すると、 「今外出中だから申請に必要な情報をwhatsApp(こっちで使わ

          北東インド旅(3)IT大国インド

          北東インド旅(2)インドに到着、暑さにやられる

          成田-ハノイ-ニューデリー-Guwahatiとトータルで12時間半飛行機に乗ってやっと最初の街に到着。 最高気温37度最低気温27度。湿度マックス、爆音クラクション、異様な人口密度、スパイスとお香の強烈な匂い、埃っぽい道路。「あーこれがインドだー」と喜ぶウブな旅行者ではないぼくは「一刻も早くこの街を脱出せねば」と思うのであった。この街に来た目的は旅の目的地であるアルナーチャルプラデシュ州の入域許可証を取るためである。 アルナーチャルプラデシュはブータン、中国、ミャンマーと

          北東インド旅(2)インドに到着、暑さにやられる

          北東インド旅(1)LCCの機内食

          今回はLCCのベトジェットなので機内食は出ない。いつもなら簡単な食べ物を買ってくるのだけど今回は忘れてしまい5時間35分を水だけで過ごすのはギリ無理そうだったので3ドル(ちょうど持ってた古めの米ドル札が役に立った)払ってインスタントのお粥を買ってみた。これがなかなか美味しい。お湯を入れて渡してくれたのだけど何も言わないのですぐ食べ始めたのだが食べてるうちにどんどん濃厚になって粘りも出てきて最後の5口くらいが一番美味しかった。 ちなみに機内にもちこむ食事を買い忘れたのは搭乗口

          北東インド旅(1)LCCの機内食

          北東インド旅(番外編)アルナーチャルプラデシュのパーミット取得方法(2024.05.15)

          制限が緩和されたインド北東部の中でも未だに入域許可証(パーミット)が必要なアルナーチャルプラデシュ。そのパーミットを取得したのでそのまとめ。 ちなみにアルナーチャルプラデシュはこのあたり。 申請場所: Arunachar bhawan 申請書類: パスポートの写真とビザのページのコピー(ぼくはスマホで写真を撮って担当のおっちゃんのWhatsApp に送るだけで済んだ。) 旅程などを記入する書類がもらえるのでそれを記入する。 申請料: 4200ルピーor50ドル。 受取

          北東インド旅(番外編)アルナーチャルプラデシュのパーミット取得方法(2024.05.15)

          プロフィール

          横浜市生まれ。B型。横浜市立大学物理学科卒業。SE、海外一人旅を経て東洋医学の道へ。 2012年 鍼灸整骨院にて治療家として勤務を開始 2015年 長野県小谷村にて整骨院開業 2019年 中米ニカラグアの東洋医学大学(UMO)にて講師を務めつつ付属の病院にて鍼灸治療に従事 2021年 出張専門鍼灸師として活動中 骨折・脱臼などの外傷治療は100件以上、筋・内臓の不調の治療は1000件以上の経験有り。 <資格・肩書き> 柔道整復師(国家資格) 鍼灸師(国家資格) 薬膳指導

          サルサの話

          友人に誘われてサルサに行ってきた。 実はこれまでもなんどか誘われていたけど確実に苦手な分野だと分かっているので断ってきたが、一度くらいは行ってみないとということで思い切って行ってみました。 そもそもどんなことろで踊るのか全く想像できない。バブルの時代にテレビで見たジュリアナ東京みたいな所か?クラブってたまに聞くけどドラマに出てくる金髪タトゥーの兄ちゃんがうろうろしている所か?などと不安になりつつ到着すると、やや照明がくらい小洒落たレストランだった。 音楽の音量も普通だし、お客

          温泉の話 その2

          ニカラグアに来て二度目の温泉に行ってきました。 今回は前回の温泉よりももう少し足を伸ばしてバスを乗り継いで2時間かかる場所にある温泉です。 その温泉施設の前でバスを下ろさせてもらうと、何もないところにポツンと看板があり、ゲートをくぐり5分ほど歩いていくとようやく受付があり人がいました。 60コルドバ(約200円)払い中へ。中はバーのようになっていてなかなか賑わっていました。 前回の温泉は年齢層と高く、療養施設感が高かったですが、今回はエンターテイメント感が強めのようです

          温泉の話 その2

          海外スーパーのルール

          アメリカのスーパーではあたり前の「会計前に商品を食べていいルール」がニカラグアにもあります。 冷凍庫からアイスをとってその場で食べたりジュースを棚からとってその場で飲んだり。 で、空の袋とかパックをレジに通して会計。 最初見たときはかなりびっくりしたけれど、慣れてくるとこれが便利なんですよね。喉乾いた時とか1リットルのジュースを買ってちょっと飲むとか。ちょっとした背徳感が楽しくもあり買い物に行くたびやってしまいます。 厳密に言えば支払い前は店のものだからダメ

          海外スーパーのルール

          セマナサンタ

          イースターはスペイン語圏ではセマナサンタと呼ばれている。セマナ(=週) サンタ(=聖なる)なのでそのまま訳すと「聖なる週間」といった感じだ。 ニカラグアもカトリックの国なのでセマナサンタは一年で一番重要に祝日になるらしい。 祝日と聞いて思い出すのはクリスマスだ。ニカラグア人は爆竹が大好きで何かというと爆竹を鳴らしまくるのだ。それも充分迷惑なのだけれど、さらにひどいのは爆竹に混じって本当の銃を空に向かって打つ人が必ず現れるらしい。(一応護身用の銃の所持は認められている)