うたの日の薔薇短歌(1~10首)
うたの日の薔薇短歌1~10首です。
双頭の鷲もたまには別々に飛んでいきたい空もあるだろ
お題『鷲』2023年4月21日 (デビュー作)
山火事をじっと見つめている母はあの火にくべたきもののあろうか
お題『火』2023年6月4日
モノクロの写真の中で烏だけが自分の色を失わず飛ぶ
お題『烏』2023年6月26日
ねえ見ててママ見ててと子が呼び夏を補助輪なしで駆ける自転車
お題『ねえ』2023年7月25日
石に葉をかざして「ピッ」とキャッシュレス決済導入子らのままごと
お題『葉』2023年8月2日
飛行機の影がプールにとらわれて二十五メートルの夏の標本
お題『プール』2023年8月11日
子の机にのった国語の教科書を掃除機置いて読みふける午後
お題『机』2023年8月18日
相席にたまたまなった俺たちが家族の贋作みたいな松屋
お題『相』2023年8月25日 (秀歌)
今もまだスマホフィルムの気泡には二人の部屋の空気が残る
お題『気』2023年8月28日 (秀歌)
鏡台で娘が語る三田君の話が紅さす時だけとまる
お題『紅』2023年9月25日
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?