研修を終えて②
そう、研修仲間の存在を忘れてはならない。
自然農とは何か。
生まれも育ちもばらばらの研修生たち。
山岡さんの呼びかけにピンときた総勢5名の一期生は、みなそれぞれに自然農に向き合おうとしていた。
島の穏やかな空気の中で、研修は、それはそれは楽しく、学びの多い時間となった。
今までは、1人で自然農に向き合ってきた。
自然農がなんたるかを、さまざまな媒体の色々な情報をもとに自らに落とし込んできたものの、それが確信に変わることはなかった。むしろどんどん混乱した。どの情報が正しいのかがわからない。勉強すればするほど遠ざかる感覚があった。
だが、いざ研修が始まるとどうだろう。
研修先の師匠は、自然農の第一線を走っている。そして横には同じ目標を持つ仲間がいる。
あぁ、こんなに心強いことはない。
きっと貴重な一年になる。
そう確信した。
そして今、1年前にあった不安や疑念は解消された。もちろん経験値はまだまだ少ない。でも自然農の本質に触れたことで、焦っても意味がないこと、自分なりの型を模索すること、目の前の自然をよく観ることを、自分自身に落とし込めたと思う。
研修がもうすぐ終わるという頃、
僕たちは自然農とどう向き合っていくのだろうか、という不安が頭をよぎり始めていた。
営農のかたちは様々だ。
研修中に営農を開始した者もいれば、場所探しから始める者もいる。
それぞれが喜びや不安を共有していくことの必要性を感じていた。
つづく
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