シェアハウスの営み..
興奮の夏から熟成の秋へ。
季節が移り変わる頃、僕はシェアハウスに引っ越した。
新たに住みだしたシェアハウスには、元々住んでいる人たちによる“営み“が存在した。
僕はその営みを、美しいと感じた。
熟成の秋から定着の冬へ。
僕らの営みに新たな住人がやってくる。
新たな住人に、僕は何とも言えない違和感を感じた。
しかしみんなを見習って、そのまま彼を受け入れることにした。
内心では営みを汚された気がして、気分が悪かった。
定着の冬から旅立ちの春へ。
違和感は放っておくと、怒りへ変化する。
僕は家を出ていくことにした。
家を出る前日の晩、近所の人たちも含めて食事会をした。
さまざまな文化を持った近所の人たちは、同じ食卓の上で、お互いの営みを分け合った。
その様子もまた、美しいと感じた。
旅立ちの春から興奮の夏へ。
僕は食事会で出会った近所の人と、新たなシェアハウスを作り始めた。
少ない予算で試行錯誤しながら、時には前の家の住民とも交流しながら、
新たな営みを生み出している。
より複雑さの増した僕の営みは、美しさを求めてうごめき続ける。
“ホンモノ“とは何か?
なぜあいつのことは“ニセモノ“と感じるのか?