ガムテープで作成するインソール(3)
(1)では、わずかな変化でも、本人にとっては大きな変化であることの意味を伝えました。
(2)では「ひざのねじれをとればひざ痛は治る」でも紹介している、ヒールパッドの効果について伝えました。
今回は「中足骨背屈パッド」と「5列外がえしパッド」についてご紹介します。
中足骨背屈パッドの意味
足は前足部・中足部・後足部の3つに分類されます。
ガムテープで作成するインソール(2)では、「後足部の機能」を高めるヒールパッドについてお伝えしました。
今回紹介する中足骨背屈パッドと5列外がえしパッドは、「前足部の機能」を高める効果があります。
前足部は足部の中で最も可動性のある部分です。
体を前に運びつつも、体重をしっかり支える土台としての働きがあります。
この働きを高めるために、インソールでは前足部を持ち上げて土台を安定させようとします。
~インソールあるある~
体を安定させようと、画像のように「前足部を持ち上げてインソールを作成」することで、症状が悪化する人がいます。
「逆に痛くなった」
「張ってくる」
「歩きにくい」
「靴にあたる」
こうした人のインソールを実際に拝見すると、前足部を持ち上げすぎていることが非常に多いです。
土台は安定するけど、動くための可動性を殺してパフォーマンスが低下し、さらには痛みの症状につながっています。
もちろん、持ち上げた方が良い人もいます。
大切なことは「ただ形だけを計測して作成するのではなく、動きも確認しなくてはいけない」ということです。
話を戻します。
中足骨背屈パッドは、前足部を持ち上げてパフォーマンスを高める効果があります。
前足部を持ち上げる高さは、人それぞれ異なります。
このため、0.5㎜間隔でガムテープを足して調整していきます。
前回紹介した症例は、中足骨前方部分に1.0㎜、後方部分に2.0㎜のガムテープを処方しました。
もし、前方部分に1.5㎜、後方部分に2.5㎜にすると
「当たる感じがする」
「前に進みにくくなった」
「重い」
「横に行っちゃう」といった訴えが聴かれます。
こうした些細な訴えと、実際の歩行動作を評価して
個々の適正な高さを評価することが大切です。
ちなみに、歩行評価のポイントは…
・動きかスムーズに前内側へ流れるか
・余計な緊張が出ていないか
・支持性が損なわれていないか
などです
さあ、基本的な話は終了です。
ガムテープを2枚合わせて0.5㎜の高さにしたら、2~4指の中足骨部分にパッドを足してみましょう(イラストを参考にしてください)。
百聞は一見に如かず
まずは試してみること。
そして経験したことを基に、いろいろな情報を得て学んでいく。
これが大切だと思っています(^-^)
そして、入谷式足底板を学んだ事のある方は、
①中足骨2・3列か2~4列かの評価を、中足骨前方部分のパッドで行います。
②2・3列か2~4列かの決定をしたら、0.5㎜ずつ足して高さの評価を行ってください。
③高さが決定したら中足骨後方部分、楔状骨部分へと評価をしてください。
「ガムテープなのにすごい歩きやすい」と驚かれますよ(^-^)
もちろん実際に作成する、入谷式足底板には及びませんが(笑)
5列外がえしパッド
小指のことを「第5 列」と言います。
イラストのように第5列の小指部分に、三日月のような形で3㎜の高さのパッド(5列外がえしパッド)を足します。
歩く時に、体重が横に逃げてしまうのを改善させる効果があります(全員ではありません)。
実際に貼って歩いた後に、外して歩いてみる。
このときの歩きやすさを聴きつつ、
実際の歩行動作を評価します。
ちなみに、歩行評価のポイントは…
・動きかスムーズに前内側へ流れるか
・余計な緊張が出ていないか
・支持性が損なわれていないか
などです。
何度も言いますが
百聞は一見に如かず
まずは試してみてください。
そして経験したことを基に、いろいろな情報を得て学んでいく。
これが大切だと思っています(^-^)
面白いなぁ!とか
興味が湧いてきた!と感じてもらえたら
入谷式足底板を学んでみてください。
運動と医学の出版社より、2冊の本が出版されています。
何回読んでも発見のある本です。
・入谷式足底板(DVD付)
・入谷誠の理学療法
それではまた次回(*^-^*)